ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ベトナム軍事歴史博物館、来館者のマナー違反横行で無法地帯に

2024/11/13 15:24 JST配信
(C)tuoitre
(C)tuoitre 写真の拡大.
  • 展示品の戦車によじ登って写真撮影
  • 低モラル来館者に頭を痛める博物館
  • 立ち入り禁止の屋上に侵入する者も

ハノイ市ナムトゥーリエム区に今月リニューアルオープンしたベトナム軍事歴史博物館だが、多くの来館者が展示品の戦車や飛行機によじ登ったり、銃や大砲に触れたりするなどの目に余るマナー違反が横行しており、批判の声が相次いでいる。

 11月10日の日曜日には約4万人の来館者数を記録。同博物館では国宝4点を含む貴重な戦争遺物15万点余りを所蔵。遺物の展示だけでなく、訪問者がベトナム人民軍の独立のための戦いをより深く理解し、体験できる空間を提供しているが、残念ながら、遊園地と勘違いしている来館者も多いようだ。

 地元紙が報じたように、博物館の屋内外では、展示された戦車や飛行機によじ登って写真を撮る親子や銃火器に気軽に触れる者の姿が後を絶たなかった。一部の保護者は、子供が展示品によじ登るのを止めるのではなく、手助けしている者までいた。その様子はもはや無法地帯。モラルの低い来館者たちのせいで、展示品の戦争遺物が倒れたり、プレートが割れたりするなどの被害が生じた。

 博物館職員は来館者に対し、戦争遺物に触れたり、展示品によじ登ったりしないようアナウンスを続けたが、遊園地と勘違いしている好奇心旺盛な群衆を止めることはできなかった。屋外展示の戦車や大砲には、パーテーション用のロープなどはなかったが、来館者が触れたり登ったりしないよう注意喚起するプレートはあったとのこと。

 ある来館者によると、エントランスホールで洗濯物を干す者がいたほか、待合室は飲食する客で溢れかえっていた。子供を展示物の上に登らせないよう注意すると、その親から逆ギレされたという人もいた。

 このほか、立ち入り禁止の博物館の屋上で記念撮影する若い女性の姿を捉えた動画が、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿されて批判の声が上がっており、博物館側が調査に乗り出している。

 博物館の広報担当者は、「リニューアルオープン以降、特に週末は大変な混雑となっています。ルールを守らない来館者が増えてくるのは避けられません。以前と比べて、より広大なスペースに幅広いテーマで展示しており、最初のうちは鑑賞ルールの指導や遺物保護が行き届かない部分もあります。今後は人員を増やして遺物と展示物の保護に努めていき、最善の鑑賞環境を整えていく所存です」と語った。

[Tuoi Tre 22:58 11/11/2024 / 12:11 12/11/2024 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
世界のベトナム人街を訪ねて【プラハ編・後編】 (10:48)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

ハノイ:錯視展by杉原厚吉、ベトナム初開催 6月28日から (14日)

 国際交流基金ベトナム日本文化交流センターは、6月28日(土)から8月24日(日)まで、展覧会「錯視展」をベトナムで初開催する。同展覧会では、視覚認知と数学的創造性が融合した全く新しいアート体験を提供し、「...

ハノイ:建国80周年、9月2日に花火打ち上げ 市内5か所で (14日)

 ハノイ市は、9月2日(火)の建国記念日に打ち上げ花火を実施する計画を明らかにした。  これは、8月革命80周年(1945年8月19日~2025年8月19日)と建国80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)を祝う記念事業の一環...

ホーチミン:マスタープラン調整案承認、多中心モデルで開発 (13日)

 チャン・ホン・ハー副首相はこのほど、「2060年までを視野に入れた2040年までのホーチミン市都市設計マスタープラン」の調整案を承認する首相決定第1125号/QD-TTgに署名した。  ホーチミン市は、2060年まで...

5月の新車販売台数統計、1~5月期の販売台数上位20ブランド (13日)

 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年5月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせた新車販売台数(TCモーターおよびビンファスト=VinFast含まず)は前月比▲1%減、前年同月比では+13%増の2万...

台風1号、中部の広範囲で大雨 フエではミスコンステージが水没 (13日)

 11日午前に南シナ海で発生した台風1号(アジア名:ウーティップ、日本でも台風1号)の影響により、ベトナム北中部から南中部沿岸地方にかけての広い範囲で大雨が降り、各地で洪水や土砂崩れなどの被害が出ている...

国際美男子コンテストでベトナム代表がトップ5入り (13日)

 世界的な美男子コンテスト「マンハント・インターナショナル(Manhunt International)」の2025年大会が10日夜にタイで開催され、各国・地域から37人のモデルが出場した。今大会ではベトナム代表のブー・リンさん...

ホーチミン:グリーン企業協会が発足 (13日)

 ホーチミン市グリーン企業協会(HGBA)が10日、正式に発足した。  HGBAは、加盟企業の競争力強化、技術革新、グリーンファイナンスへのアクセス、国際基準への適応に向けた取り組みを支援するほか、企業のグ...

クオン国家主席、韓国大統領と電話会談 (13日)

 ルオン・クオン国家主席は12日、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と電話会談を行い、両国関係の強化に向けた意思を確認した。  クオン国家主席は、李大統領の就任に祝意を表すとともに、韓国の発展政策...

ベトナム企業、フランス企業と6件の協力覚書を締結 (13日)

 フランスの首都パリで開催されたベトナム・フランス経済フォーラムで11日、同国を公式訪問していたファム・ミン・チン首相の立ち会いのもと、航空、テクノロジー、医薬品、海運、エネルギーの分野に関する6件の...

サングループ傘下の新航空会社、一般航空運送事業許可書を取得へ (13日)

 チャン・ホン・ハー副首相は、観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sungroup)傘下の新たな航空会社「サン・フーコック・エアウェイズ(Sun PhuQuoc Airways=SPA)」に対する一般航空運送事業許可書の発行につ...

米サイファ・コア、ベトナムで合弁会社設立 「完全暗号」技術展開 (13日)

 フィンテックや教育・コンサルティング、秘匿通信などの事業を手掛ける米国のサイファ・コア(CIPHER-CORE)は、ベトナムの大手投資コンサルティング企業であるトキ(TOKI)と共に、最先端暗号技術の社会実装を目指...

旧労働省元次官を逮捕、送り出し機関の違反事件で (13日)

 ホアンロン人材派遣(Hoang Long CMS、ハノイ市)をはじめとする複数の送り出し機関に関する会計違反・贈収賄事件で、旧労働傷病兵社会省の元次官で現内務次官であるグエン・バー・ホアン容疑者(男)が収賄容疑で...

ホーチミンで「日本式リネンサプライモデル」始動、JICA支援 (13日)

 ホーチミン市直轄トゥードゥック市のレバンティン病院で11日、公立病院の院内衛生環境改善のための日本式リネンサプライサービスの実証プロジェクトが本格始動し、記念式典と施設開所式典が行われた。  同...

ノバシステム、地場ソフトウェア開発会社を子会社化 株式追加取得 (13日)

 業務系システム開発のシステムインテグレーションとクラウドサービスを提供するノバシステム株式会社(大阪府大阪市)は、ベトナムにおける関連会社でソフトウェア開発を手掛けるベトニャット・ソフトウェア(VIET...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved