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- 両手の爪の長さは合計594.45cm
- 左手388.85cm、右手205.6cm
- 装飾石膏の色付け名人として有名
ギネスワールドレコーズ(Guinness World Records)は9月末、北部紅河デルタ地方ニンビン省(旧ナムディン省)在住のルウ・コン・フエンさん(男性・67歳)を「世界で最も長い爪を持つ男性」として紹介した。両手の爪の長さを合計すると594.45cmで、成体のキリンの平均体長を上回る長さだった。
ギネスワールドレコーズのクレイグ・グレンディ編集長が今年2月に旧ナムディン省ザオトゥイ郡ザオイエン村(xa Giao Yen, huyen Giao Thuy)にあるフエンさんの自宅を訪問して、爪の長さを測定した。フエンさんは、ベトナムで最も長い爪を持つ男性として以前から有名で、村では装飾石膏の色付け名人としても知られている。
フエン氏の爪は複雑にねじれており、仕事道具である絵具がこびりついて非常にカラフルだ。34年前、父親の跡を継いでシャーマンになろうと思い、その頃から爪を切るのをやめたという。しかし、父親から「この仕事は面倒が多いし、そのくせ価値がないから継ぐのは、やめておけ」と言われた。
それでも爪は伸ばし続けて気づけば、この長さになっていた。爪を切ると精神的にも肉体的にも不快を感じて体調を崩してしまうとのことだ。「今では爪を切ることを考えただけで気分が悪くなります」とフエンさんは話した。
生活していると、時々爪が折れてしまうこともあるが、折れた爪は居間の戸棚に保管してある。爪の長さを測定したグレンディ編集長は、「測定は容易ではありませんでした。曲がりくねった爪に紐を通して巻き尺と照らし合わせながら正確な長さを測らなければなりませんでした」と語った。
2回にわたる測定の結果、左手の爪の長さは388.85cm、右手の爪の長さは205.6cmだった。最も長かったのは左手の親指の爪で127.5cmだった。編集長からギネス記録認定を伝えられたフエンさんは笑顔を見せ、測定を見守っていた親族や友人は拍手を送った。
この長さまで爪を伸ばすのは大変なことで、爪が折れないように日頃から注意が必要だ。フエンさんは、爪が乾燥した状態を保つよう特に気を付けているという。
フエンさんは、「雨の日に爪が濡れてしまったら、できるだけ早く乾かすようにしています。濡れた状態だと、爪が柔らかくなって折れやすくなります。人混みで誰かとぶつかれば、すぐ折れてしまいますし、作業中も爪を保護するため、細心の注意が必要です」と述べた。
長い爪を持ちながら器用に色付けするフエンさんの仕事ぶりを見て、人々は驚き感嘆の声を漏らす。フエンさんは、「この爪を見ても誰も否定的な反応はしません。その爪でよくそんな上手に描けるものだと言われるだけです」と話した。