ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ベトナム人モデルアメリカへ進出

2006/06/04 07:07 JST配信

 ベトナム人モデルの海外進出は目新しいことでもないが、そのほとんどは短期契約である。しかしそのような中、モデルのバオ・ホアは有名なニューヨークモデル社と3年間の単独契約を結んだ。彼女は世界へと躍り出た初のベトナム人モデルといえる。

 バオ・ホアは身長も167センチしかなくスタイルが完璧というわけではないし、目はつり目で脚もどちらかというと真っ直ぐではなく、個性ある顔つきというわけでもない。さらに賞を取ったというわけでもない。どの要素をとっても、大きな契約をとるのは難しそうに見える彼女は、こう語っている。「全ては写真を使って自らを売り込んだおかげなの。」

 ベトナムでしばらく経験をつんだ後、彼女はアジアの他の国で自分の力を試したいと思った。まもなく香港で仕事をするチャンスに恵まれ、そこで自らの写真集を持ち歩いて自己紹介をしてまわり、香港のエリートたちと知り合いになっていった。アメリカも同様である。友人を通じてLAモデル社にアプローチをしたところ、彼らは写真を見てすぐに連絡をしてきた。ロサンゼルスでの仕事を経験して、ニューヨークはファッション界の中心のうちの一つにすぎないという認識をもつようになっていたため、ニューヨークに行ってからもLAモデル社との仕事を継続した。彼女はこう語る。「写真はモデルにとって一番重要なツールね。お客様が値段を決める際も決め手となるのは写真なのよ。」

 バオ・ホアの生活はかなりハードだ。他のモデルたちとの共同生活で、トレーニングや演技などのスケジュールがぎっしり。週末は自分の時間なので、映画を見たり出かけたり。月給の他に働いた分だけもらえる給料がある。彼女はアメリカで働いて分かったことについてこう語っている。「彼らにとってファッションはビジネス。最も重要なのは自分を更新し続けること。これを理解していないと行き詰ってしまうわね。あと、英語は必須条件。アジア系モデルはまだ専門的な分野での訓練が足りないから、話すのに慎重になってしまうのが欠点ね。私がラッキーだったのはこの技術をここに来る前に訓練することができたことだと思うわ。」

 彼女のカリキュラムには、モデルの訓練だけではなく演技やテレビで話をする練習も含まれていて、舞台や雑誌、テレビのファッションショーなどへの参加も予定されている。ワンシーズン(2~3ヶ月)に約2万ドルの契約で、シーズンが終わると次のショーに出るかどうか考える時間を与えられる。

 最近PL社へ、韓国のモデル会社からのベトナム人モデルに対するオファーが相次いでいる。2006年5月、PL社の社長タン・ロン氏は香港へ赴き、ベトナム人モデルの斡旋契約を結んだ。最初の仕事はテレビでのファッションショーで、この会社は近々ベトナムにモデル養成のための支社を設立する予定だという。タン・ロン氏は6月のはじめにシカゴ、ワシントン、サンフランシスコの各都市でベトナム人モデルのプレゼンテーションを行う。氏によると、海外進出計画にあたり、実際にスタイルや身長、コミュニケーション能力などの条件を満たすモデルは現在のところ2割程度だという。

 しかし外国人の指導者を呼んで教えてもらえるのは最初の一段階に過ぎない。バオ・ホアのように、実際の現場で働くことが最も勉強になり、世界進出のはじめの一歩といえる。このようにこれまで無縁だったファッションモデル界で、今後数多くのベトナム人モデルが活躍する日もそう遠い日のことではないだろう。

[2006年5月6日 Tuoi Tre電子版].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ビンファスト、地場企業とエネルギー貯蔵電池分野で提携 (8日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)は6日、地場KTGグループ(KTG Group)傘下のオンエネルギー(

ドンタップ省産のレンコン、日本に初輸出 (8日)

 センダイベト食品(Sen Dai Viet、南部メコンデルタ地方ドンタップ省)は7日、冷凍レンコン15tの日本向け輸出の発表式典を開催した。ドンタップ省産のレンコンが、基準の厳しい日本市場に輸出されるのはこれが初...

結婚披露宴でヤギの血プリンを食べた客20人近くが入院、1人死亡 (8日)

 北部紅河デルタ地方タイビン省保健局傘下の食品安全衛生局によると、同省タイビン市ホアンジエウ街区で集団食中毒が発生した。20人近くが入院して、このうち1人が死亡した。  結婚披露宴で出されたヤギの血...

寝床は道端の椅子、幅1.5mの超狭小住宅に暮らす女性 (5日)

 ホーチミン市3区のグエントゥオンヒエン(Nguyen Thuong Hien)通りに面した一角に、幅わずか1.5mという住宅がある。  チュオン・ティ・クックさん(女性・1950年生まれ)はこの住宅に暮らして長いが、あまりに...

書店大手ファハサ、ホーチミンに同社最大店舗をオープン (8日)

 大手地場書店チェーンのホーチミン書籍発行[FHS](FAHASA=ファハサ)は7日、ホーチミン市直轄のトゥードゥック市にある大規模ショッピングモール「センスシティ・ファムバンドン(Sen

マクドナルド・ベトナム、中国人ゲーマーの自殺に便乗した広告で.. (8日)

 米系ファストフード大手のマクドナルド・ベトナム(McDonald’s Vietnam)が、中国人男性ゲーマーの「胖猫(太った猫)」の自殺に便乗して掲載した広告が物議を醸し、批判の的になっている。  ベトナムではここ...

ディエンビエンフー戦勝70周年、軍事パレードにビンF製EV起用 (8日)

 西北部地方ディエンビエン省ディエンビエンフー市で7日に執り行われたディエンビエンフー戦勝記念日70周年(1954年5月7日~2024年5月7日)記念式典の軍事パレードに、ベトナム製の電気自動車(EV)が起用された。 ...

ベトソブペトロ、油田2か所で新たな油層発見 (8日)

 ペトロベトナムグループ(Vietnam National Oil And Gas Group=PVN)とロシア企業との合弁会社ベトソブペトロ(Vietsovpetro)はこのほど、ベトナム沖09-1鉱区ロン油田の試掘井「R79」とPM3 CAA鉱区(マレーシアと...

クックフオン国立公園、ホタルや野生動物鑑賞のナイトツアー開始 (8日)

 北部紅河デルタ地方ニンビン省、西北部地方ホアビン省、北中部地方タインホア省の3省にまたがるクックフオン国立公園で4日、ホタルや野生動物を鑑賞するナイトツアーがスタートした。  ナイトツアーは毎晩...

4月の新設外資企業254件、前年同月比+37%増 (8日)

 各省・市の計画投資局のデータによると、2024年4月に全国で新規設立された外資企業および支店、営業所、駐在員事務所の数は前月比+3.67%増、前年同月比+37.30%増の254件で、うち会社が240件、営業所が8件、支...

食品機械のマスダック、ベトナム子会社を設立 (8日)

 食品機械の開発・製造・販売や食品の研究開発、食料品の製造・販売などを手掛ける株式会社マスダック(埼玉県所沢市)は、同社100%出資のベトナム子会社をホーチミン市に設立し、4月1日より事業を開始した。 ...

Tomorrow Medicalと科学技術公衆衛生研究所、医療分野で戦略的提携 (8日)

 医療コンサルティング事業やサプリメント事業を手掛けるTomorrow Medical株式会社(東京都千代田区)は3月23日、ベトナム科学技術省傘下の公衆衛生医薬科学技術研究所(MEDIST)との間で、医療領域での技術協力や人...

ハノイ:国際建築展示会「ベトビルド」、5月29日から開催 (8日)

 ハノイ市ナムトゥーリエム区の国立展示建設センター(1 Do Duc Duc, quan Nam Tu Liem, TP. Ha Noi)で、5月29日(水)から6月1日(土)まで、国際建築展示会「ベトビルド・ハノイ2024(第2回)(VIETBUILD Ha Noi 2024 ...

ディエンビエンフー戦勝70周年記念式典開催、仏国防相も初参列 (7日)

 西北部地方ディエンビエン省ディエンビエンフー市で7日午前、ディエンビエンフー戦勝記念日70周年(1954年5月7日~2024年5月7日)を祝う記念式典が盛大に執り行われ、21発の祝砲が響き渡った。  国旗掲揚式が...

国内航空運賃の高騰、タン交通運輸相が状況調査を指示 (7日)

 グエン・バン・タン交通運輸相は3日、同省傘下の運輸部とベトナム民間航空局(CAAV)に対し、国内航空運賃が高騰している状況を調査するよう文書で指示した。これを受けてCAAVは、国内航空各社の航空券の販売状況...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved