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フォーさんは、そんな水牛が屠殺場に売られていく様子を目の当たりにし、さらに中にはまるで命乞いをするかのようにひざまずく水牛もいることに悲しみ、心を痛めた。
「無視することはできませんでした。彼らにも感情があります。私にとって彼らを救出するということは、家族が飢えていた時に助けてくれた彼らへの恩返しでもあるんです」とフォーさんは語る。
フォーさんは4haの耕作地をすべて子供たちに譲り、自分の時間とお金を家畜の救出に充てることにした。そして、屠殺場から救出した家畜を育てるため、1.2haの土地に牛小屋と草地を整備した。
フォーさんによる家畜の救出は、アンザン省ロンスエン市の屠殺場で電気ショックを与えられる直前の牛2頭を救い出したことが始まりだ。それ以来、トアイソン郡やティンビエン町、さらに遠方にまで足を運び、場所によっては数十kmもの距離を徒歩で移動した。
「資金が限られているので、『縁』のある子たちだけを救うようにしています。手持ちのお金はすべて差し出して、彼らを買い取るんです。無事に救出できた時は、涙が出るほど嬉しくなります」とフォーさんは話す。
フォーさんがこれまでに救出したのは24頭で、このうち17頭が牛、7頭が水牛だ。しかし、うち2頭は老衰や重傷により死んでしまった。フォーさんは毎日、引き取った家畜たちを大切に世話して、餌を与え、声をかけ、撫でている。