ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ブタタカシ レバンタム公園【前編】

2015/12/01 09:45 JST配信

こんにちは。 ホーチミンのタモリ こと、佐井です。

「みんな、明日も読んでくれるかな?」「いいとも!」

最近の佐井は、朝近所の公園を散歩することを日課にしています。

正確に言うと、 日課にさせられています。

奥さんから、「歳なんだからちょっと痩せてほしい。有酸素運動が足りておらず、不健康だ」との指摘が・・・。

確かに若いころから、ウェイトトレーニングなど 無酸素運動命 の佐井は、ゴルフ以外に有酸素運動をほとんどしない!!

それが体重増加の原因と言われると、ぐうの音もでないです。

そんなわけで、朝起床後の6時から約40分くらい、近所の レバンタム公園 を、夫婦でウォーキングしています。

おはようございます・・・

写真はある日の出発風景。起床直後なので寝癖が酷いです。

「誇り高きデブとして生きよう」という、当コラムの趣旨とは逆行するウォーキング ですが、そこは奥さんには逆らえない佐井。毎朝しっかりやります。

ちなみに、佐井が毎朝歩いているレバンタム公園では、日本ではちょっと考えにくい朝の光景が広がっています。

今回は、この不思議な光景をレポートすることにしました。

「ブラタモリ」ならぬ 「ブタタカシ」 です。

はりきっていきましょう!

あ、ちなみに私、下の名前を「高志」と言います。

初耳の方、どうぞよろしくお願いします。

さて、家を出て、ヘム(日本的に言えば路地)を抜けててくてく行くと、ボーティサウ通りに出るのですが、その向こう側がレバンタム公園です。

早朝は排気ガスが少ない

ボーティサウ通りは、佐井が通勤する8時には尋常じゃない交通渋滞となっていますが、6時は、バイクの量もまばらです。

下の画像は佐井が通勤中に撮影した、8時10分のボーティサウ通り。

バックミラーは顔をチェックするためのものらしい

あまりの渋滞に、歩道を走るバイクが出現するカオスな状態です。

2時間前には、ほとんどバイクが居なかったことが信じられない混み具合です。

さて、そんなボーティサウ通りを渡り、いざレバンタム公園へ。

木がたくさん生えていて気持ちいい!

ちなみにレバンタム公園の名前は、ベトナムの悲劇的英雄レ・バン・タム(L?? V??n T??m)少年に由来しているそうです。

第二次世界大戦後、再びフランスの支配を受けるようになったベトナムでは、抗仏意識が強まっていきます。そんな中、フランスへの抗議のために焼身自殺したのが、当時僅か10歳だったレ・バン・タム少年でした。

レ・バン・タム少年の抗議の自殺は、国民の民族独立の機運を高め、少年は独立運動の「英雄」として称えられるようになりました。今もベトナムにはレ・バン・タムの名前を冠した公園、通り、学校がたくさんあり、この公園もその中の一つです。

さて、ホーチミンっ子の憩いの場、レバンタム公園ですが、緑が多く、季節の花をたくさん育てている綺麗ない公園です。

場所はハイバーチュン通りとボーティサウ通りの交差点角にあります。

1周約1kmのウォーキングコースがある、とても大きな公園です。

日も昇りきらないうちからたくさんのウォーカーが

朝6時という早朝にも関わらず、驚くほどたくさんの人たちがいます。

公園全体で数百人くらいいるのではと推測されます。

ここホーチミンでは、日中の日差しが強いためか、日の出や日の入りあたりの過ごしやすい時間帯に、外に出て過ごしている人が多いようで、日本では信じられないほどの人々が公園にうじゃうじゃいます。

人がうじゃうじゃいれば、バイクもうじゃうじゃ置いてある

ちなみに、皆さんは公園にもバイクでやってきます。

そのため、公園のバイク置場も結構なにぎわいを見せています。

こんなレバンタム公園では、早朝からバトミントンをやっている人が目立ちます。

結構白熱

ネットもきちんと張って、かなり本格的。

なにやってるんだ???

よく見てみると、おばちゃんが公園の木を使ってネットを張っていました。

完全に道を遮ってますが・・・

このように勝手にコートを設営しつつ、バトミントンを楽しんでいる人がたくさんいました。

さらには、公園の石畳に白線まで引いて、かなり本格的にやっている人たちも。

かなりの熱戦

バドミントンは場所を選ばず手軽にできるスポーツとして、ここベトナムでは競技人口数トップクラスのスポーツです。

ちなみに、フットサルも人気があり、この2つの種目がベトナムの2大スポーツと言えると思います。

カメラマンまでいる!?

中には、沢山の人が出場するリーグ戦をやっているような、かなりガチな集団もありました。

公園内を見渡すと、20~30組くらいの人がバドミントンをしています。

朝のレバンタム公園は、まさに バトミントンラッシュ です。

更に歩みを進めていくと、見えてくるのが公衆トイレ。

バンタム公園には公衆トイレが2か所あります。

かなり綺麗な公衆トイレ

こんな感じのトイレなのですが、日本人から見ると何か激しい違和感が・・・。

トイレに看板が!

公衆トイレに何やら広告(?)らしきものが・・・。

ここに書かれている「 Sacombank 」は、ベトナムの上場銀行です。

どうやらこの公衆トイレは、Sacombankが提供しているもののようです。

ベトナムでは 「5つ星公衆トイレ」 と呼ばれているらしい。

日本では見たことの無い、企業が提供する公衆トイレ。

かなり斬新です。

トイレ入り口の隣にあるのは・・・!?

しかも、よく見てみると、トイレの隣、ATMじゃないですか・・・!

これはもう、トイレが主なのかATMが主なのかわからないですが、 ベトナム発の最新マーケティング手法 かもしれません。

さらに歩いて行くと、今度は 社交ダンス をやっている人たちを発見。

女性同士で社交ダンスの練習

かなり本格的に社交ダンスを練習しています。

ステップを入念にチェック

社交ダンスに詳しくないので、ダンスの種類が何かはわからないですが、タンゴっぽい音楽に合わせて一心不乱に練習していました。

真剣そのもの

さらに公園を進んでいくと、今度はスーツの男性とワンピース姿の女性が本格的にダンスをしているではありませんか。

かなり本格的!

朝6時というのに、しっかり衣装をきめている人が、公園のど真ん中で社交ダンスしている光景は、外国人にとって違和感以外の何物でもありません。

華麗なターン

そして、意外と切れのある動きで踊っています。

全く社交ダンスの知識がない私ですが、かなり上手いのではと感じました。

軽やかなステップ

それにしても、 人目もはばからず朝から社交ダンス。

ベトナム、恐るべしです。

音楽付きでお届けできないのが残念

ちなみに、この社交ダンスを踊るための音楽ですが、後ろにある巨大なスピーカーから流れてきていました。

一体この巨大なスピーカー、どこから持ってきてるんだ?と思って見てみたところ・・・

毎日運んでいるの???

このように、電源と一体化している状態で、手前のバイクのおじちゃんが運んできていました。

多分レンタルスピーカーなのでしょう。

一体いくらぐらいで借りられるのか? 興味が尽きないです。

ちなみに、音質は最悪で、音量を大きくすると、かなり音が割れています。

が、そんなことはお構いなしでした。

さらに公園を進んでいくと、今度は同じTシャツを着た集団に遭遇しました。

みんなお揃い

どうやら洋服をそろえて、レクリエーションダンスをしているようです。

記念撮影中

こちら、赤シャツの集団。

ダンスが終わったところのようで、楽しそうに記念撮影をしています。

まだかな~

さらに、隣には紫シャツの集団がスタンバイ中。

階段がきつそう

先ほども登場したレンタル巨大スピーカーが運び込まれてセッティイングされ、ユーロビートと演歌を融合させたような曲に合わせて、みんなで踊っていました。

なんだかよくわかりませんが、とにかくものすごく楽しそうでした。

ガンガン鳴らします

しかし、公園に同じ色の衣装を着た人たちがたくさん集まるというと、2000年頃の池袋西口公園を思い出してしまうのは僕だけでしょうか。

なにはともあれ、朝のレバンタム公園は、色々な集団の音楽が低音質で雑にまじりあう、実にカオスな状況となっています。

このように、早朝から様々な活動が行われているレバンタム公園。

こういう不思議な光景を楽しみながらウォーキングしていると、意外と楽しく歩くことができます。

まだまだ、他にも不思議な光景が満載!

引き続き、来週もレバンタム公園のウォーキングをレポートします。

というわけで、次週に続きます!!

著者紹介
佐井高志
ベトナム在住暦3年になる佐井家の旦那。通称「親方」
日本にいた頃にパワーリフティング、アメリカンフットボールをやっていたこともあり、とにかく体がでかい。ベトナムにいるデブを取りまとめる使命を自らに課している。
このコラムでは、デブだからこそのチャレンジをはじめ、ベトナムがデブにとって住みやすい国なのかどうかを身をもって徹底検証。2013年よりホーチミン市に在住し、2016年よりダナンへ転勤したのをきっかけに、コラムタイトルを『豚が如く~ホーチミン編~』から『豚が如く』に改題。目下、ダナンでデブを開拓中。
2016年11月日本へ帰国。
2018年9月再度ダナンに駐在。
豚が如く
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナム賃金、医療・IT系が高水準 医療管理職は月給30~42万円 (5:16)

 求人情報サイト「JobOKO」が先般発表した「2025~2026年給与レポート」によると、2025年のベトナム労働市場では賃金水準が引き続き改善した。高度な専門性、実務経験、テクノロジー適応力を要する各職種は、平...

ベトナム版「¥マネーの虎」、放送10年で打ち切り (5:02)

 日本の現金出資リアリティ番組「¥マネーの虎」をモデルにしたベトナムの人気番組「シャークタンク・ベトナム(Shark Tank Vietnam)」が10年間の放送を経て終了した。同番組のプロデューサーのレ・ハイン氏は、...

ハノイ~ホーチミン線の提供座席数、4年連続で世界4位 (4:57)

 世界の航空関連情報を提供する英国のオフィシャル・エアライン・ガイド(Official Airline Guide=OAG)が発表した世界の人気路線ランキング「Busiest Route」2025年版によると、世界の国内線ランキングでハノイ...

ホーチミンのベンタイン市場で半世紀以上愛されるチェー店 (28日)

 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場で母親のチェー(ベトナム風ぜんざい)の屋台を手伝っていた。そして、50年以上にわたり市場に身を置き、母...

中国、ベトナムが領有権主張する島に大型商業施設をオープン (3:44)

 外電によると、中国は12月25日のクリスマスに、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)のフーラム島(英名:ウッディー島、中国名:永興島)に違法建設したシ...

トゥエンクアン省:第1回ヒマラヤザクラ祭り開催、1月2日から (2:11)

 東北部地方トゥエンクアン省(旧ハザン省)ルンクー村(xa Lung Cu)で、2026年1月2日(金)から4日(日)までの3日間、第1回ヒマラヤザクラ祭りが開催される。  記念すべき第1回目は「ルンクー・花々との出会いの...

ベトナム、タイとカンボジアの停戦合意を歓迎 (29日)

 タイとカンボジアの国境地帯で軍事衝突が続く中、両国国防相が27日に国境検問所で会談し、停戦合意に関する共同声明に署名した。これを受け、ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン報道官は同日開かれた定例記...

ラオカイ省:ボランティア団体を乗せたバスが横転、18人が死傷 (29日)

 西北部地方ラオカイ省を走る国道174号線で27日朝、ボランティア団体を乗せた小型バスが横転する事故が発生した。この事故で、これまでに9人の死亡が確認されている。  バスは早朝にハノイ市を出発し、ボラ...

ベトナム、新たに2種類の優遇ビザ導入 高度人材受け入れ強化 (29日)

 ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法を含む治安・秩序に関する10本の法律の一部を改正・補足する法律(2026年7月1日施行)により、外国人の入国・滞在を対象とする新たな2種類の査証(ビザ)が導入される...

世界で最も普及しているメッセージングサービス、Zaloが9位 (29日)

 インターネット動向分析プラットフォーム「Cloudflare Radar」はこのほど、2025年の世界で最も普及しているメッセージングサービスのトップ10を発表した。同ランキングで、地場総合インターネットメディア運営大手

クアンガイ省:ズンクアット経済区でディーゼル油流出、魚大量死 (29日)

 南中部地方クアンガイ省バントゥオン村(xa Van Tuong)にあるズンクアット経済区でディーゼル油の流出事故が発生した。この事故により、魚など水生生物の大量死が発生し、河川や養殖場が深刻な汚染を受けた。 ...

ビンEVタクシー、アプリ「MoMo」と決済・配車連携で提携 (29日)

 地場コングロマリットビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクを利用したレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「サインSM」を展

ホーチミン市交通運輸大学、鉄道シミュレーター導入 国内の大学初 (29日)

 交通運輸省傘下のホーチミン市交通運輸大学(UTH)はこのほど、鉄道シミュレーターを導入した。これは、高速鉄道の制御・運行をコンピューターシミュレーションでトレーニングする設備で、国内の大学では初の導入...

外国船舶の国内海上輸送、26年2月から規制強化 (29日)

 ベトナム政府は、国内海上輸送に対する管理を強化し、外国船舶の参入を必要最小限に抑える方針を打ち出した。これを受け、建設省は通達第41号/2025/TT-BXDを公布し、外国船舶に対する国内海上輸送許可の権限、...

MILIZE、音声AI技術の地場ナミテックと戦略的提携を締結 (29日)

 人工知能(AI)とフィンテックの株式会社MILIZE(東京都港区)は、ベトナムを拠点とする音声AI技術のイノベーターであるナミテック(NamiTech、ホーチミン市)との間で、日本の保険業界および銀行・金融サービス・保...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved