ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第35回】Facebook 対 Zalo!ベトナムで人気のメッセージアプリは?

2017/04/12 08:25 JST配信

ベトナム人は1日何時間もインターネットを利用していますが、その中でも多くの時間をメッセージングに費やしています。日本だとメッセージングというと LINE(ライン) が圧倒的なシェアを占めていますが、ベトナムでは Facebook Messenger(フェイスブックメッセンジャー) と、ベトナムのIT企業 VNG が提供している Zalo(ザロ) の二つが圧倒的な人気を集めています。

今回は、18歳から39歳までのホーチミン市ハノイ市に住む男女500人を対象にメッセージアプリについて調査してみました。

利用しているメッセージアプリは?

94%の回答者がFacebook Messengerを、89%がZaloを利用しています。

以前は人気だったLINEや Viber(バイバー)Skype(スカイプ) などのアプリケーションは、上位の2社がサービスを拡張させていることもあり、以前ほどの勢いがありません。

Facebook Messenger 対 Zalo!

それではFacebook MessengerとZaloはどちらがベトナム人に人気があり、どのように利用されているのでしょうか?

この二つで好きなアプリを尋ねると、Facebook Messengerが60%の回答を得ているのに対して、Zaloは36%です。 Facebook Messengerを支持する人が若い世代ほどに高まっている のは、Facebookの若者離れが起こっている欧米とは異なるベトナム特有のトレンドです。

好きな理由は?

好きな理由について尋ねてみると、Facebook Messengerは、「友達が使っているから」「情報収集に長けているから」「機能が豊富だから」などの項目で多くの支持を集めています。

それに対して、Zaloは「使いやすい」「メッセージ機能が優れている」などユーザビリティの面で長けていると回答する人が多い特長があります。

Facebook Messengerはより多くの人とのやりとりに利用されているのに対して、Zaloはより近い関係の人々との密なやりとりに使われています

実際、友達とのやりとりにはFacebook Messengerの利用が圧倒的であるのに対して、恋人や仕事などでのやりとりにはZaloを利用する人々の割合は高めです。仕事においてZaloの利用が多いのは、Zaloの画像送信機能が利用者から高い評価を受けており、仕事利用に適している面もあるかと想定されます。

使うデバイスは?

それぞれのアプリの違いは、利用デバイスにも反映されています。多くの人とのやりとりが発生する Facebook Messengerにおいてはパソコン、スマホとあらゆるデバイスで利用されているのに対して、限られた仲間とのやりとりが主となるZaloはスマホでの利用がほとんどです

今後メッセージングアプリは、AI(人工知能)などにより、より賢く進化していくと考えられます。その時に、ベトナム市場を熟知したZaloがシェアを奪うのか、高いグローバルブランド力を誇るFacebookが圧倒するのか非常に興味深いところです。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
FPT、地場IT企業に出資 証券業界のDX加速へ (13:59)

 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、証券・金融・銀行分野で約20年の実績を持つ地場IT企業であるナムベト・ソフトウェア・サービシズ・アンド・ソリュ

ビンホームズ、キャピタランドと不動産開発で提携 (13:18)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の子会社で住宅開発最大手のビンホ

ベトナムとカザフスタン、戦略的パートナーシップに関係格上げ (6:38)

 トー・ラム書記長は5日から7日までの日程でカザフスタンを公式訪問し、現地時間6日午前にカスムジョマルト・トカエフ大統領と会談した。  1992年の外交関係樹立以来、ベトナム共産党書記長がカザフスタンを...

世界のベトナム人街を訪ねて【ロンドン編】 (4日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。)  ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角カフェでベトナムコーヒーを1杯  国外に住むベトナム人、いわゆる越僑は、2024年末時点で世界130

24年の即席めん需要、ベトナムは81.4億食 世界4位を維持 (6:23)

 世界ラーメン協会(WINA)によると、2024年におけるベトナムのインスタントラーメン(即席めん)需要は81億4000万食で、前年の81億3000万食から+0.1%(+1000万食)増加した。順位は前年と同じく4位だった。  WIN...

考古学者・音楽家のグエン・ラン・クオン氏が死去 (5:37)

 ベトナムを代表する考古学者・人類学者で、音楽家としても知られるグエン・ラン・クオン(Nguyen Lan Cuong)氏が6日、ハノイ市のベトナム国家大学ハノイ校(ハノイ国家大学)医科薬科大学附属病院で死去した。84歳...

日本政府、日越関係増進への寄与で3人に叙勲 (5:02)

 日本政府は4月29日、令和7年(2025年)春の叙勲受章者を発表した。日本とベトナムの関係増進に寄与した功績により、日本人1人とベトナム人2人の計3人が叙勲を受けた。  日本人では、昭和女子大学名誉教授の友...

ホーチミン:7区~カンゾー間メトロ、ビンGに立案許可 (4:39)

 ホーチミン市の市街地と市最南端のカンゾー郡の埋め立て沿岸都市区までを結ぶ新たな都市鉄道(メトロ)を整備する構想について、同市人民委員会は、地場系コングロマリット(複合企業)ビン

チン首相、オーストラリア首相と電話会談 (3:22)

 ファム・ミン・チン首相は6日、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相と電話会談し、オーストラリアの総選挙でアルバニージー首相率いる労働党が勝利したことに祝辞を述べた。  両首相は電話会談...

ハノイ:「ベトナムオートエキスポ」、6月12日から開催 (2:52)

 ハノイ市ホアンキエム区のICE国際展覧会センター(91 Tran Hung Dao, quan Hoan Kiem, TP. Ha Noi)で、6月12日(木)から14日(土)まで「第18回ベトナムオートエキスポ(Vietnam AutoExpo 2025)」が開催される。 ...

1~4月期の外国人訪問者数、前年同期比+23.8%増(推定値) (7日)

 財政省傘下統計局(NSO)の発表によると、2025年4月の外国人訪問者数(推定値)は前月比▲19.5%減の165万4681人で、前年同月比+6.3%増となった。  これにより、1~4月期の外国人訪問者数は767万3389人となり、...

1~4月期の小売売上高2286兆VND、前年同期比+9.9%増(推定値) (7日)

 財政省傘下統計局(NSO)の発表によると、4月の小売売上高(推定値)は前月比で+2.9%増、前年同月比では+11.1%増の582兆0640億VND(約3兆2000億円)だった。  これにより、1~4月期の小売売上高(推定値)は、前...

4月の鉱工業生産指数(推定値)、前年同月比+8.8%増 (7日)

 財政省傘下統計局(NSO)の発表によると、2025年4月の鉱工業生産指数(IIP)の伸び率は前月比で+1.4%増、前年同月比では+8.8%増加した。  1~4月期の鉱工業生産指数は前年同期比+8.4%増となっている。  ...

P2P融資などの試行に関する政令公布、7月1日施行 (7日)

 政府は4月29日、フィンテック(ITを活用した金融サービス)に関するテスト環境(サンドボックス)を規定する政令第94号/2025/ND-CPを公布した。同政令は7月1日に施行される。  試行事業に参加できるのは、ベト...

仏教徒弾圧抗議で焼身自殺した僧侶の「心臓」参拝式始まる (7日)

 ベトナム戦争中の1963年6月11日に、当時の南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権が行っていた仏教徒弾圧に抗議して焼身自殺した僧侶ティック・クアン・ドゥック氏の「心臓」とされる舎利の参拝式が6日、ホーチミ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved