ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第3幕】ベトナム人は何でもできる、何でもブローカー

2019/06/27 09:40 JST配信

2025年に大阪万博の開催が決定しましたが、思えば今から十数年前、名古屋の愛・地球博(愛知万博)の会場で、現場ついでにベトナム館に何度も通ったところ、突然べトナムに興味を持ち、何の頼りもなく一人でふらっとホーチミンに遊びに来たのが、私のベトナム進出のきっかけでした。

この国が気に入った私は、犬のオシッコのように駐在事務所を開き、そして約2年かけて業界(イベント関係)の調査活動をたった1名の女性ローカルスタッフ(現AABベトナムローカル代表)とベトナム全国を北から南まで巡りました。行政関係から業界関係、サプライヤーのオフィス訪問、イベント会場のロケーションなど、当時は駐在事務所で営業活動は出来ませんでしたが、恐らく業界の中で一番情報を持っていたかも知れません。

ベトナム進出時にいろいろな人に出会って感じたことは、とにかく適当・怪しい 。会う人会う人が「そうか、日本人のイベント会社か!珍しいな!よっしゃ、とにかく私に何でも言え」と親切そうな顔をして言ってくれる。私も最初は「この国の人はなんていい人ばかり…」と思いきや、結局、聞けば聞くほど何も知らない…。

イベント会社の友人(?)を紹介してもらうと、自宅に連れて行かれ、まずはビールを飲まされる。機材があるというので見に行くと、別会社の汚い倉庫に連れて行かれ、その別会社の人は紹介もしてもらえない。行政関係に会えば「ちょっとコーヒー飲もう!」と外へ行き、 「私が全部できる!」とにかくそれだけ です。

今よく考えてみれば、 この国の文化なのか、商売上手なのか日銭が欲しいのか、みんながみんな何でもできる何でもブローカー なんです。日本人の皆さんも、ベトナム進出時に生活面を含めて、実体験、または感じたことではないでしょうか。私のように好きでこの国へ来ている変人は別として、日本人が一人でポツンとべトナムへ送り込まれると多かれ少なかれ、やっぱり騙される(された)はず。一人ぼっちは淋しいし誰かに頼りたくなる時もありますよね。「何でもできる」と言われたら、頼ってしまう気持ちもよく分かります。しかし、現在は様々な 専門分野の日系企業も沢山ベトナムへ進出してきていますので、「何でもできる」時代ではなくなりました

最近はあまり見なくなりましたが、当時はインチキコンサル日本人も多くいたような気がします。もしかしたら日本人の方がベトナム人よりもっとタチが悪いかも?特に何でもできるという何屋さんかよく分からない流暢なべトナム語を話す日本人は要注意です。日本で何をやっていたのか?と疑問に思うような、急にベトナムでデビューしたような方にも要注意。とにかく自分の事は自分でする(自分で考える)事が大切です。

著者紹介
平櫛開三 HIRAGUSHI KAIZO
1987年に株式会社AABを日本(大阪)に設立、その後、2006年にAAB VIETNAMを設立。

AAB VIETNAMはイベント関連事業全般を業務範囲とする。日本の公官庁や自治体、ベトナム進出の日系企業等の顧客を持ち、各種式典(竣工式などのオープニングセレモニー、周年記念など)やPRイベント(新商品発表会や日本の物産展、商談会や観光誘致プロモーションなど)、会議、展示会、各種パーティーからエンターテインメント(ベトナム人歌手のライブショー、ファッションショーなど)までを幅広く手掛け、ベトナムにおけるイベント専門会社の中でもトップクラスの規模を誇る存在に成長させた。

2018年より日本及び海外拠点(ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、フランス)の統括管理責任者として、グループのCEOに就任。ベトナムの日本人向け媒体に「イベントオヤジの独り言」を連載した。


◆連絡先

AAB VIETNAM

平櫛直通TEL:090-262-0066

hiragushi@aab.co.jp
イベントオヤジの独り言
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
地域別最低賃金、適用地域区分を村レベル行政区に変更 7月1日から (6:58)

 政府は、地域別最低賃金の適用地域区分を7月1日から村レベルの行政区(街区=phuong、村=xa、特区=dac khu)による区分に変更することを規定する政令第128号/2025/ND-CPを公布した。これは、従来の郡レベルの行...

ベトジェットエア、エアバスA321neo型機100機を追加発注 (6:37)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は17日、フランスで開催されたパリ航空ショー(Paris Air Show)で、仏エアバス(Airbus)との間で、エアバスA321neo型機10

全国の市場管理隊、1か月で3114件の違反摘発 半数が偽造品 (5:03)

 商工省国内市場管理開発局によると、密輸や貿易詐欺、偽造品、知的財産権侵害の撲滅を目的とした集中取り締まりを実施したこの1か月間で、全国の市場管理隊は3891回の検査を実施し、3114件の違反を摘発した。 ...

世界のベトナム人街を訪ねて【プラハ編・後編】 (15日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

5月の訪日ベトナム人5.9万人、5月として過去最高を記録 (4:10)

 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2025年5月の訪日ベトナム人の数は前年同月比+17.1%増の5万9200人で、5月として過去最高を記録した。  1~5月期では、前年同期比+9.6%増の31万1700人となっ...

5月の対日貿易収支、1255億円の黒字 前年同月比+7.2%増 (3:49)

 日本の財務省が発表した2025年5月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比+7.2%増の1254億8900万円の黒字だった。  日本からベトナムへの輸入額は前年同月比+4.5%増の2019億9500万...

YKKベトナム、ドンナイ省のニョンチャック工場第3期増築を決定 (2:33)

 YKK株式会社(東京都千代田区)は、世界有数の縫製産業拠点に成長したベトナムで、YKKベトナム(YKK VIET NAM)の東南部地方ドンナイ省第3ニョンチャック工業団地における工場の第3期増築を決定した。  YKKベト...

国会、企業法の一部を改正・補足する法律を可決 (18日)

 国会は17日、企業法の一部を改正・補足する法律を賛成多数で可決した。同法は7月1日に施行される。  これにより、一部条項を改正・補足する形で、企業法を具体化・明確化する。  同法律によると、企業...

PVテクニカル・サービス、洋上風力発電の基礎33基の輸出完了 (18日)

 ペトロベトナムグループ(Petrovietnam)傘下のペトロベトナム・テクニカル・サービス[PVS](PTSC)は、洋上風力発電の基礎構造物33基の海外への輸出を完了し、16日に東南部地方バリア

東南アジア大手500社、ベトナムの12社がトップ100入り (18日)

 米経済誌フォーチュン(Fortune)は、東南アジアの大手企業500社のランキング「フォーチュン・東南アジア500(Fortune Southeast Asia 500)」2025年版を発表した。この中で、ベトナムから76社がランクインした。 ...

ダナン:国内初の自由貿易区が誕生、総面積1881ha (18日)

 6月13日付け首相決定第1142号/QD-TTgにより、ベトナム初の自由貿易区(FTZ)が南中部沿岸地方ダナン市で正式に設立された。総面積1881haで、リエンチエウ区とホアバン郡の計7区画から成る。  FTZ内には、生産...

ホーチミン:メトロ1号線、運行開始6か月で1000万人利用 (18日)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社(HURC1)によると、国内初の地下鉄として2024年12月22日に運行を開始したメトロ1号線は、運行開始から約6か...

国会、VAT税率引き下げ措置延長の決議採択 26年末まで (18日)

 国会は17日、企業の生産活動および国民の消費需要を刺激すべく、付加価値税(VAT)税率が10.0%となっている商品・サービスに対するVAT税率を▲2.0%pt引き下げて8.0%とする決議を採択した。  新決議によるVA...

ベトナム航空、中東情勢緊迫化で飛行ルート調整 (18日)

 イスラエルとイランの対立で中東情勢が緊迫化していることを背景に、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、ベトナム~欧州間の路線について飛行ルートを調整したと発表した。

ベトジェットエア、ロールス・ロイス製エンジン40基を追加発注 (18日)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は16日、英ロールス・ロイス(Rolls-Royce)との間で、ワイドボディ機のエアバスA330neo型機向けエンジン「トレント7000(

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved