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税関総局が発表した統計データによると、2021年1月におけるベトナムと英国の貿易総額は前年同月比+78.57%増の6億5735万USD(約703億円)だった。大幅な増加は、2020年12月31日に仮発効したベトナムと英国の自由貿易協定(UKVFTA)によるものだ。
このうちベトナムから英国への輸出額は前月比+56.51%増、前年同月比+84.61%増の5億9800万USD(約640億円)超、英国からベトナムへの輸入額は前年同月比+34.3%増の5900万USD(約63億円)超で、ベトナムの貿易収支は5億3900万USD(約577億円)の黒字となり、前年同月の2.13倍に急増した。
ベトナムから英国への輸出品目については、「野菜・果物」の輸出額が前年同月比2.48倍の100万USD(約1億0700万円)超、「水産物」が同+18%増の1972万USD(約21億円)だった。製造業では、「携帯電話・部品」の輸出額が同4.71倍の2億5259万USD(約270億円)、「機械設備・部品」が同2.1倍の7458万USD(約79億8000万円)、「コンピューター・電子製品・部品」が同+91%増の3182万USD(約34億円)など大幅な増加だった。
一方、輸入額が大きかった品目は「金属(鉄鋼を除く)」で前年同月比15倍の46万7000USD(約5000万円)、「殺虫剤・原料」が同6.05倍の104万2000USD(約1兆1000億円)、「縫製品・皮革製品用原料・副原料」が同2.31倍の300万USD(約3億2000万円)など。
ベトナムにとって英国は、ドイツとオランダに続きヨーロッパで3番目に大きな貿易相手国となっている。2020年の両国の貿易総額は56億4000万USD(約6000億円)で、うちベトナムの貿易収支は42億7000万USD(約4570億円)の黒字となった。
なお、UKVFTAの発効により、英国は発効から6年後までに、ベトナムの対英国輸出額の99.7%に相当する全品目の99.2%の関税を撤廃する。これには、水産物、コメ、縫製品、木材、野菜・果物、皮革製品などが含まれる。また、ベトナム産のコメに対する関税割当制度について、UKVFTA発効から3年後に割当数量を引き上げる。
一方、英国からベトナムに輸入する製品に対する関税率については、英国からの輸入額の64.5%に相当する全品目の48.5%の関税が発効直後に撤廃される。また、発効から6年後までに輸入額の97.1%に相当する全品目の91.8%、9年後までに輸入額の99.8%に相当する全品目の98.3%の関税が撤廃される見通しだ。