(C) vietnamnet 写真の拡大. |
- 日本から殻付きホタテ1万3075t輸入
- 6月は5256t、単月として過去最高を記録
- 日本、ホタテの輸出先の多角化に取り組む
ベトナム水産加工輸出協会(VASEP)によると、2024年1~6月期に日本からベトナムに輸出された殻付きホタテは1万3075tで、前年同期に比べ22倍近くへと大幅に増加した。特に6月は5256tと前年同月比12倍余りとなり、単月として過去最高を記録した。1~6月期の1kg当たり平均価格は231円で、▲49%下落した。
以前は中国が日本のホタテの主要輸出市場で、毎年9万5000tを輸入していたが、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出を理由に、2023年8月に日本の水産物の輸入を禁止した。その後、日本はホタテの輸出先の多角化に取り組み、ベトナムや米国、台湾、東南アジアの一部の国がホタテの主な消費市場となっている。
ベトナムでは、ホタテはグルメには馴染みのある食べ物だが、日本産ホタテは価格が高い。市場では、北海道産殻付きホタテは1kg当たり70万~85万VND(約4090~4970円)、ホタテの貝柱は同120万~140万VND(約7020~8190円)、冷凍ホタテは同15万~30万VND(約877~1750円)で取引されている。
ベトナムにはホタテを含め水産加工工場が多いため、日本企業はベトナムに工場を置き、米国やASEAN諸国向けに加工後のホタテの輸出を始めている。税関総局の統計によると、2024年1~7月期に日本から輸入した水産物(大量のホタテを含む)の金額は1億0150万USD(約148億円)に上る。