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- 西欧でのダウンロード数4200万件超
- パズルジャンル全体の約25%
- プレイヤー定着やスタジオ交流に課題も
モバイルアプリ向けのマーケットインテリジェンスを手掛けるアップマジック(AppMagic)の統計によると、2025年1~6月期におけるベトナムのモバイルゲームの西欧でのダウンロード数は4200万件を超え、パズルジャンル全体の約25%を占めた。
さらに、米国のような競争が激しい市場でも、ベトナム製タイトルが毎月のダウンロード数トップ10の常連となっている。
また、グーグル(Google)のデータによると、ベトナムのモバイルゲームは2024年通年の総ダウンロード数が67億件以上に達し、中国を7億件上回った。
ベトナムの注目作品として、「木製ナット&ボルトパズルゲーム:Wood Nuts(Wood Nuts & Bolts Puzzle)」や「スクリュードム3D(Screwdom 3D)」が数億件のダウンロードを達成した。特に「スクリュードム3D」はプレイ時間が1日あたり100分に達し、「キャンディークラッシュ(Candy Crush Saga)」の66分や「ロイヤルマッチ(Royal Match)」の88分を上回る定着力となっている。
一方、業界関係者からは、以下の課題が挙げられている。
◇プレイヤーの長期定着の難しさ:ゲームの内容がまだ浅く、習慣化と感情的なつながりを構築しにくい。
◇スタジオ間の交流不足:ノウハウの共有が乏しく、課題の繰り返しや非効率な資源使用が目立つ。
◇発展段階の違い:若手スタジオとトップスタジオの間に大きな隔たりがあり、学びの場が限定されている。
こうした課題の解決には、知識・資源・経験を共有できるエコシステムを構築する必要があるとされている。
これに関連し、ベトナムのゲーム業界とそのエコシステム内のすべてのセクターにわたるリソースを結びつけるゲームギーク(GameGeek)は7月に、「ベトナムゲームコネクト(Vietnam Game Connect)」を開催した。イベントには、700以上の団体と、米国、中国、韓国、トルコなど110を超える国際的パートナーが集結した。
同イベントでは、人気のモバイルゲームを輩出している地場大手スタジオはもちろん、海外のキング(King)やロリック(Rollic)、スーパーセント(Supercent)といった数十億件ダウンロードの実績を持つスタジオの代表との交流など、実践的な学びの場を提供した。