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- 背景に原油価格下落で操業コスト軽減
- 5億USD規模の改修プロジェクト進行中
- 24年9月商業生産開始、1か月後に一時停止
タイのサイアムセメントグループ(SCG)傘下のロンソン・ペトロケミカルズ(Long Son Petrochemicals=LSP)は20日、約1年間の稼働停止を経て、ホーチミン市(旧バリア・ブンタウ省)のロンソン石油化学コンプレックスを再稼働したと発表した。
再稼働は、原油価格の下落により操業コストが軽減されたことが背景にある。LSPは同時に、長期的な競争力を高めるための新規投資も進めている。
LSPのクラーシェット・ダラチャンドラ(Kulachet Dharachandra)社長は、「原油価格の下落が再稼働に好機をもたらした」と述べ、安定的な事業運営への期待を示した。
同社は、5億USD(約740億円)規模の改修プロジェクトを進めており、2027年の完成を予定している。エタンを原料に追加することで、運営コストを▲30%以上削減し、温室効果ガス排出量の削減にもつなげる。
同コンプレックスは投資総額50億USD(約7400億円)の大規模プロジェクトで、2018年に着工、2024年9月に商業生産を開始した。商業運転開始からわずか1か月後、コストの高騰により稼働の一時停止を余儀なくされた。
オレフィン系樹脂を年間140万t生産し、包装や農業、電子機器、自動車など多様な産業に原料を供給できる。