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政府は8月19日、サイバーセキュリティ・個人情報保護分野における行政違反に対する処分に関する政令第330号/2026/ND-CPを公布し、同日施行した。本政令は個人データの処理ルール違反やスパム対策など多岐にわたる罰則を定めており、特に個人データの違法売買を行った組織に対して、違反行為による収入額の最大10倍の罰金を科すなど、厳しい罰則を設けている。
違法売買と不法処理への厳罰
政令第330号第53条によると、個人データの違法売買を行った組織には、違反行為による収入額の2倍から最大10倍の罰金が科される。
違反行為による収入がない場合でも、1万人以上の基本データや2000人以上の機微データを売買した組織には5億~10億VND(約300万~600万円)の罰金が科され、国防・安全保障、社会秩序などを侵害した場合は最高30億VND(約1820万円)となる。
また、同意を得ない個人データの収集や処理には、組織に3000万~5000万VND(約18万2000~30万3000円)の罰金が科される。
外資企業への適用と国外移転
本政令の対象には、ベトナム国民の個人データ処理に直接関与・関連する外国の機関・組織なども含まれる。
特に個人データの国外移転(第56条)では、国外移転前または移転中に影響評価書類を作成し、最初の国外移転から60日以内に公安省傘下ハイテク犯罪防止サイバーセキュリティ局(A05)へ原本1部を提出することが義務付けられている。
影響評価書類を作成せず、データフローを隠蔽・虚偽申告してデータ漏洩・紛失を生じさせた場合などには、影響を受けたベトナム国民の人数に応じ、組織にベトナム市場における前会計年度の総売上高の1%~5%の罰金が科される。
前会計年度に同市場で売上高がない場合、または売上高基準で算定した罰金額が30億VNDを下回る場合は、違反規模に応じ2億~30億VND(約121万~1820万円)の罰金となる。違反内容によっては、国外移転が6~12か月停止される場合もある。
人工知能(AI)による偽装やスパムの取り締まり
さらに、AIやディープフェイク技術を用いた顔・音声偽装による不正アカウント認証には個人に3000万~5000万VNDの罰金が科される。また、事前の同意がない広告メール・メッセージ・電話には組織の場合で最高4000万VND(約24万円)、子どもに有害情報の閲覧・共有・拡散を促したり、違法行為への参加を誘導・強要したりした場合は組織の場合で最高2億VNDの罰金が科される。
ベトナムでは、2023年施行の政令第13号/2023/ND-CPが個人情報保護の基本枠組みを定めていたが、2026年1月1日に個人情報保護法と同法の詳細を定める政令第356号/2025/ND-CPが施行され、政令第13号は同日付で失効した。今回の政令第330号は、違反に対する具体的な行政処分基準を定め、制度の実効性を高めるものとなる。
・ ネット上の嫌がらせや動画サブスクアカウント販売に罰金、政令案 (2026/03/26)
・ 国会、個人情報保護法を可決 7つの行為を禁止 (2025/06/27)
・ 個人情報漏洩の個人・組織に高額罰金、政令草案 (2024/05/07)
・ 個人情報の国内保存義務付けなど、サイバーセキュリティ法の新政令 (2022/08/22)

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