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- ベトナムでソーラーシェアリング導入促進
- 気候変動への適用の効果に期待
- 北部・中部・南部に計8つの実証設備設置
ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を中心とした太陽光発電設備及び蓄電池設備のコンサルティング・設計・資材調達・施工・維持管理、農作物の生産を手掛ける株式会社アグリツリー(福岡県那珂川市)は6月、ベトナムにおけるソーラーシェアリング導入促進を目的として、ベトナム現地法人を設立する。
アグリツリーは、2018年の創業以来、農業と地域社会の活性化に向けて、ソーラーシェアリングの導入コンサルティング、設計・資材開発調達・施工・維持管理、農業を行ってきた。
ベトナムの農水産業では、気候変動の影響による高温障害、葉焼けや土中水分の蒸発量の増加が課題となっている。ソーラーシェアリングの太陽光発電パネルによる部分的な遮光は、高温や強すぎる日射から農水産物を守る「気候変動への適用」効果が期待でき、農村における分散型再生可能エネルギーインフラとしても大きな可能性がある。
同社は、2025年に九州大学(福岡県福岡市)、ベトナム農業学院(VNUA、ハノイ市)、ダラット大学(南中部高原地方ラムドン省)、カントー大学(南部メコンデルタ地方カントー市)と連携し、ベトナム北部・中部・南部に計8つの実証設備を設置し、ソーラーシェアリングが農水産物生産に及ぼす影響の学術知見を獲得し、環境と生産性評価の方法を開発する。
合わせて、農水産物生産現場における新たな二国間クレジット制度(JCM)方法論を検討すると共に、ベトナム農業環境省(旧:農業農村開発省)と同省傘下の農業設計計画研究所(NIAPP)とソーラーシェアリング導入ガイドラインの共同策定にも取り組んでいる。