2日から3日にかけて、メコンデルタ地方ティエンザン省カイライ郡タンホイ村のグエン・ティ・ガンさん(65歳)という女性の自宅敷地内に同村の住人数十人がこん棒や刃物やくわを持って押しかけ、庭を掘り返すという騒ぎが起きた。この騒ぎは、ガンさんの孫娘のグエン・ティ・チャムさん(17歳)がこの3カ月ほど行方不明になっていることを発端としており、村人らはガンさんと夫のボー・バン・クアンさんがチャムさんを殺して庭に埋めたのではないかと主張している。しかし、この疑惑についてはまったく根拠のないでたらめであることを地元警察が確認しており、チャムさん夫婦は思わぬぬれ衣を着せられた格好だ。
ガンさんは「チャムの母親が2000年に失そうし父親も貧乏だったため、そのときからチャムを引き取って育てている。今年3月5日に畑から帰ったとき、チャムと男友達が家の中で親しげに話しているのを見て、思わず手を上げてしまった。それから4日後にチャムは家を出て行ってしまった。しばらくあの子の帰宅を待っていたが、3月19日に地元警察にことの次第を届け出た」と説明している。
タンホイ村警察のグエン・バン・ズン署長は、チャムさんの失そうの直後にガンさん宅前の側溝で犬の死体が見つかるという事件があり、この死体の腐乱臭をかいだ近所の住民らが庭にチャムさんの遺体が埋められているのではないかとうわさしたことも今回の騒ぎを大きくする原因になったと話している。ガンさんの家の周りには騒ぎを見ようと約千人もの野次馬も集まっており、地元の人民委員会や警察は事態の収拾に全力を挙げている。