公安省経済犯罪捜査警察局は7月28日、ホーチミン市フーニュアン区のベトティン投資コンサルティング株式会社のファム・ゴック・バン社長(26歳・男)を詐欺容疑で緊急逮捕した。
バン容疑者は昨年8月にVFXホールディングスという会社を設立し中米ベリーズに本社があると宣伝、VFXのホームページでは、ベトティン社がVFXのアジア太平洋地域のパートナー企業と紹介し、金(きん)・外貨・原油・コーヒーなどへのインターネット投資を呼びかけていた。また、同容疑者はセミナーを数多く開催し、ネット投資を宣伝していた。
VFXのネット投資に参加する場合、客はまず5000米ドル(約47万円)を支払わなければならないが、バン容疑者はこれをベトティン社の社員に直接現金で回収させていた。客には5000ポイントが付与され、取引の損得に応じてポイントが上下するという触れ込みだったが、開始からしばらくするとポイントが減らされる一方だとの顧客からの被害届が相次ぎ、警察が捜査に乗り出すこととなった。
警察は捜査の結果、VFXには実体がなくベトティン社と一体の会社であることや、投資取引がすべて架空でバン容疑者らが適当に数字を操っていたことを突き止めた。同容疑者も投資話は顧客の金を集めるための作り話だったと認めている。
これまでに3人が被害に遭い、被害総額が36万米ドル(約3400万円)に上っていることが判明している。警察はほかにも被害者やバン容疑者の共犯者がいるとみて捜査を進めている。