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ベトナムで仮想通貨ICO詐欺、被害額700億円超か―警察が捜査開始

2018/04/16 12:51 ICT配信

 ホーチミン市人民委員会はこのほど、同市公安局に対して仮想通貨のICO(イニシャル・コイン・オファリング)に関する大規模な詐欺事件を捜査するよう求めた。

 ICOとは仮想通貨を発行し資金調達を行う手段で、株式などとは異なり実施場所や実施に関する法的な枠組みが整備されておらず、インターネット上で行われるため世界中から資金調達が可能となっている。 

 最近では暗号化メッセージング・アプリのテレグラムが17億USD(約1800億円)を調達するなど、今後資金調達の一つの手段になると目されているが、法制度の問題などからスキャムと呼ばれる、詐欺ICOもあとを絶たない。

 今回の事件は、ホーチミン市にあるモダン・テック社(Modern Tech)が、「Pincoin」や「Ifan」と呼ばれる仮想通貨のICO向け投資イベントを開催し、過去に実施された他の仮想通貨のICO後の価格上昇などを示し、発行後に暴騰するとして、多くの投資家から巨額の資金を集めた模様だ。

 同社は2017年10月に設立され、最近までハノイ市、ホーチミン市や地方都市でも有名芸能人を招いた盛大な投資イベントを開催し、宣伝広告を行っていた。一方、市内中心部のグエンフエ(Nguyen Hue)通りにある事務所はバーチャルオフィスで、ここでは営業活動を行っていなかった。詐欺ICOを企画した「創立株主」のベトナム人男女7人はいずれも居住地から姿を消しており、すでに出国したとみられている。

 投資イベントでは、「月利48%以上を保証」、「4か月以内に払い戻し」、「出資者紹介で8%キックバック」などとうたって資金を募っており、非公式情報によると、約3万2000人から資金を調達し、被害額は約15兆VND(約710億円)に上ると見られる。このICO詐欺の被害者らは出資金の返還を求め、モダン・テック社の事務所前で抗議デモを行った。

 なお、ベトナムでは仮想通貨による決済は違法とされている。

※Pincoinに関する日本語のホワイトペーパー(書式なし、審査なしの株式上場時における目論見書のようなもの)も用意されているが、創立者、アドバイザーなど通常ホワイトペーパーにある項目は見当たらない。

最終更新:2018年4月16日 22:18 JST

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