ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ホーチミン:違法人工中絶が横行、ネット広告やオンライン相談も

2018/08/23 06:52 JST配信
(C) Phap Luat
(C) Phap Luat 写真の拡大.

 2011年11月14日付け保健省の通達第41/2011号では、産科・家族計画を専門とする診療所は妊娠6週以下の胎児で規定条件を満たした場合に吸引法または子宮収縮剤による中絶手術を行うことができると定めている。

 しかし実際、ホーチミン市内では妊娠10週以上、ところによっては18週以上の胎児の人工中絶ができると謳った広告を掲げる産科診療所が散見される。

 ホーチミン市タンビン区コンホア通りにある診療所では、「親戚の24歳の女性が妊娠17週で中絶を希望しているので相談に乗って欲しい」と言うと、「中絶はできるが事前に検査を受けなければならない」との返答があった。同院に来る女性の多くはソウハ法での中絶を希望するが、ここでは子宮伸縮剤により流産させる方法のみを実施しているという。

 「17週だと胎児も大きいので最低でも1~2日はかかります。何をするにしても母体の健康が大事ですからね。いつか子供を出産することもあるかもしれませんしね」と同院の女性従業員は話す。

 インターネットで「人工中絶」とベトナム語で検索すると、無数の診療所が表示される。ホームページに飛ぶと、オンライン相談の小さな枠が出てくる。そこに「15週でも中絶できますか」と入力すると、すぐに回答が来て、「15週でも中絶できます。ただし、事前に検査が必要です」との返信があり、「そちらの病院で中絶手術を受けられますか」と聞くと、「はい」とのことだ。

 別の診療所のホームページを開くと、画面に映し出された目立つロゴマークの下に「妊娠16週でも安全に中絶」と記載されている。このページにもオンライン相談窓口があり、妊娠15週で中絶を希望していると言うと、無痛または和痛で人工中絶が可能、所要時間は20分程度ですぐに通常の生活ができるとの返答だった。

 診療所の広告は、人工中絶を専門にする診療としてホーチミン市から認可を受けていると謳うところや、人工中絶において20年以上の経験を有する優秀な医師陣が執刀すると謳うところなど様々だ。

 2018年6月30日現在、同市内には482か所の産科診療所が存在する。同市保健局事務所のグエン・ティ・フイン・マイ医師によると、同市保健局検査部門が妊娠11~18週の規定違反の人工中絶がされていることを摘発した場合は、保健分野の政令の条項に基づいて処分を行う。また、規定違反の広告については情報を取りまとめた後に文化・スポーツ・観光分野の政令第158/2013号に基づいて行政処分を行うという。

[Phap Luat 06:45 21/8/2018, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムの25年EC市場規模、成長率で世界トップ10入り (15:16)

 商工省によると、2025年の電子商取引(eコマース=EC)市場規模は前年比+25%増の約310億USD(約4兆9000億円)となる見通しだ。小売売上高に占める比率は約11%で、デジタル経済全体の約3分の2を占めるなど、ベトナ...

ベトナム企業、ピエール・カルダンのカナダ事業を買収 (14:40)

 イーモール・ベトナム(Emall Vietnam)はこのほど、フランス発祥のファッションブランド「ピエール・カルダン」のシューズ部門「ピエール・カルダン・シューズ(Pierre Cardin Shoes)」のカナダ事業を買収した。 ...

ブラジル、ベトナムと特恵貿易協定(PTA)交渉開始 (14:27)

 ブラジル政府は20日、同国のフォス・ド・イグアスで開催されたメルコスール(南米南部共同市場)首脳会合で、ベトナムとの間で特恵貿易協定(PTA)交渉を開始したと発表した。議長国を務めるブラジルのマウロ・ヴィ...

ホーチミンの路上のライター修理店、愛好家の駆け込み寺 (21日)

 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロン街区グエンチーフオン通りを訪れた。男性は、ファム・バン・コーさん(男性・72歳)の店である、古びて傾...

ホーチミン:顔面の巨大腫瘍切除手術に成功、チョーライ病院 (13:33)

 ホーチミン市チョーライ病院は18日、男性患者の顔面にできた重さ950gの腫瘍の切除手術に成功したと発表した。腫瘍は顔面と耳の外見に深刻な影響を与え、圧迫による難聴も引き起こしていた。術後の患者の健康状...

ハノイ:無人航空機で医薬品輸送、試験飛行を実施 国内初 (13:14)

 ハノイ市のドゥックザン総合病院は20日、直線距離で約8km離れたザーラム総合病院まで無人航空機(UAV)を使って医薬品を輸送する試験飛行を実施した。  ドゥックザン病院は、ハノイ市人民委員会から医療目的...

ホーチミン:メトロ2号線、約200m延伸 メトロ1号線と接続 (6:58)

 ホーチミン市人民委員会は、同市都市鉄道(メトロ)2号線(ベンタイン~タムルオン間)について、路線計画および関連施設の位置の調整方針を承認した。調整後のメトロ2号線は、ベンタイン駅側に約200m延伸し、メト...

商工省、トレーサビリティ管理システム運用開始 (6:18)

 商工省は23日、製品情報の透明化や消費者保護、企業の持続的発展の支援を目的として、公式ウェブサイト<www.verigoods.vn>でトレーサビリティ管理システムの運用を開始した。  同システムは

ホーチミン:豚肉を化学薬品で「牛肉」に偽装、7人逮捕 (5:54)

 ホーチミン市警察は、豚肉を化学薬品で加工し、「牛肉」として販売していた大規模な偽装食肉の製造・流通ルートを摘発したと発表した。  同ルートの7人が食品の偽装・販売容疑で逮捕された。このうち、レ・...

VIETJOベトナムニュース、2026年ベトナム祝祭日カレンダー公開 (5:40)

 VIETJOベトナムニュースは、毎年ご好評をいただいております「ベトナム祝祭日カレンダー」の2026年版を公開いたしました。  このカレンダーは、ベトナム

ゲアン省:絶滅危惧種のアジアゴールデンキャットを初めて撮影 (4:29)

 北中部地方ゲアン省のプーホアット自然保護区の責任者であるグエン・バン・シン氏は17日、生きた野生のアジアゴールデンキャット(ベトナム語名:ベオルア=Beo lua、学名:Catopuma temminckii)の姿をカメラト...

地場PC1グループ、日本ハイフォン工業団地の第2期を着工 (4:22)

 北部紅河デルタ地方ハイフォン市で19日、日本ハイフォン工業団地(旧称:野村ハイフォン工業団地)の第2期の起工式が行われた。  同プロジェクトは、第1期の拡張事業にあたり、国内トップブランドの電力工事業者

進和、ベトナム現地法人をハノイに設立へ (3:12)

 金属接合・産業機械関連商品・製品の販売などを手掛ける株式会社進和(愛知県名古屋市)は、ベトナム現地法人をハノイ市に設立する。  進和は、2000年に設立したタイ子会社の進和インテック(SHINWA-INTEC)と...

ハノイ:ホアンキエム湖周辺でカウントダウンイベントを開催 (2:09)

 ハノイ市人民委員会はこのほど、2026年のカウントダウンイベント開催を承認した。カウントダウンイベントは、2025年12月31日(水)午後7時から2026年1月1日(木)午前0時まで、ホアンキエム街区ドンキンギアトゥッ...

25年GRDP成長率、ホーチミン+8.3% ハノイ+8.5% (23日)

 2025年におけるホーチミン市の域内総生産(GRDP)成長率は+8.3%と推定され、ベトナム経済の牽引役としての地位を引き続き示した。これは先般開かれた同市共産党委員会の会議で発表されたレポートの中で明らかに...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved