ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

生き別れの米軍兵とベトナム人女性、Facebookで半世紀ぶりに繋がる

2019/06/29 06:53 JST配信
(C) thanhnien.vn
(C) thanhnien.vn 写真の拡大.

ベトナム戦争下の東南部地方ドンナイ省で交際し、その後生き別れとなっていた元米軍兵の米国人男性とベトナム人女性が、50年の月日を経て奇跡的にフェイスブック(Facebook)で繋がった。

 米国人のケン・リージンさんはフェイスブック上にあるドンナイ省のコミュニティグループに、あるベトナム人女性の写真を投稿し、こう書き添えた。

 「こんにちは、私は1969年にビエンホア市のロンビン基地に駐留していた元米軍兵のケン・リージンです。私は基地内のクラブで働いていたトゥイ・ランという女性と知り合い愛していました。これまで彼女のことを考えなかったことはありません。私は必ず戻ると約束しましたが、様々な理由から戻ることができませんでした。

 私はいつも心の中にいる彼女が存命かどうか、幸せに暮らしているかだけを知りたいのです。彼女の生活に踏み入るつもりはありません。思いがけずドンナイ省のコミュニティグループがあることを知り、とても嬉しく思います。どうもありがとうございます」。

 この投稿はコミュニティ内で瞬く間に注目を集め、2人の再会を願う声や50年も経っていることから女性を見つけるのは難しいのではと懸念する声などが上がった。しかしコミュニティを通じて、ケンさんが探していた女性は健在で、ビエンホア市内で娘と暮らしながらお粥屋さんを営んでいることが分かったのだ。

 女性は本名をブー・ティ・ビンさんといい、67歳になるという。写真はビンさんが17歳だった1969年にロンビン基地内のクラブで撮られたものだった。知人にフェイスブック上の写真を見せられたビンさんは、自身の手元にはもう残っていない写真が投稿されていることに驚いた。

 8人姉弟の長女だったビンさんは、両親を助けるために14歳からクラブへ働きに出ていた。まだ幼かったため当初は雑用をしていたが、数年後に給仕をするようになり、ケンさんと知り合ったのだ。1年間の交際の後、ケンさんは必ず戻ると約束して米国へ帰国した。ビンさんはケンさんの帰りを待ったが、再会は叶わなかった。

 2人は50年振りに電話で言葉を交わし、これまでの空白の時間を取り戻すかのように話に花を咲かせた。ビンさんは仕事柄、若い頃に米国人と接することが多かったため、英語に長けていて今でも通訳いらず。数か月後にはケンさんがビエンホア市を訪れ、2人は半世紀ぶりに再会できる予定だ。

【関連記事】

難民船で生まれたベトナム系女性、命の恩人の英空軍兵とZoomで45年ぶり再会 (2020/05/17)
生き別れの元米軍兵とベトナム人女性、50年振りに再会果たす (2019/09/17)
2人のマルティーヌ、アフリカに渡り王女となったベトナム人少女たちの運命 (2019/09/15)
生まれてすぐにフランス人の養子になった女性、SNSで産みの母と再会 (2019/09/10)
残留日本兵のベトナム人妻、95歳で死去―天皇陛下とも面会 (2018/01/22)
ベトナム元残留日本兵の家族14人が初訪日、父親の墓参りも (2017/10/20)
米軍空輸作戦でサイゴンを脱出した子供達、40年経ちDNA鑑定で実親探し (2015/04/10)
元米軍兵士と戦争の落とし子、40年の時を経て再会 (2014/06/15)

[thanhnien.vn 08:06 13/06/2019, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムとクウェート、戦略的パートナーシップに関係格上げ (17:39)

 ファム・ミン・チン首相は訪問先のクウェートで17日、同国のアフマド・アブドゥッラー首相と会談した。双方はこの席で、両国関係を戦略的パートナーシップに格上げすることで一致した。  両首相は、両国関...

タイグエン省など5省、新人民委主席が就任 (17:19)

 各地方自治体での人事異動により、◇東北部地方タイグエン省、◇北中部地方ハティン省、◇南部地方タイニン省、◇南部メコンデルタ地方ビンロン省、◇同ドンタップ省の人民委員会主席が交代となった。  新主席に...

戦死者50万人の身元特定プロジェクト、公安省と元ビン系企業が実施 (14:05)

 公安省が設立した国家データセンターと、遺伝子解析の民間企業であるジーンストーリー(GeneStory)株式会社は2024年7月23日、最新の遺伝子解析技術「ビンジーンチップ(VinGenChip)」を利用し、全国を巡回して収...

ハノイ郊外の2つのトンネル、軍幹部をかくまった地下要塞 (16日)

 フランス軍との9年間におよぶ抗戦中、ハノイ市の旧ドンアイン郡ナムホン村(現在のフックティン村)と旧タインオアイ郡タムフン村(現在のタムフン村)の住民たちは、戦火から村を守り、また軍幹部をかくまいながら...

韓国農漁村公社、ベトナム中央獣医診断センターを竣工 ODA事業 (14:01)

 韓国農漁村公社はこのほど、ベトナムの中央獣医診断センター(NCVD)の対応力強化第2次事業において、同センターの竣工式を開催した。  同事業は、ベトナムで家畜の疾病に対する対応力を高めることを目的とし...

レカム子会社と住友林業子会社、相互顧客紹介契約を締結 (12:40)

 カーボンニュートラルソリューションやITソリューションなどを手掛けるレカム株式会社(東京都渋谷区)の連結子会社であるベトナムレカム(Vietnam Recomm)と、住友林業株式会社(東京都千代田区)の子会社であるベ...

ホイアン旧市街でまた冠水、住民は避難・観光客は「水上散策」 (6:31)

 南中部地方ダナン市の世界遺産であるホイアン旧市街で17日、大雨と水力発電所の貯水池の放流の影響により、再び冠水が発生した。今回の冠水は直近3週間で3回目となる。  同日朝から旧市街が冠水し始め、午...

ベトテル、UAEのEDGEと防衛技術で提携覚書 (6:11)

 国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は、アラブ首長国連邦(UAE)の防衛技術大手EDGEと、防衛装備品およびデュアルユース(軍民両用)技術分野に関する提携覚書(MOU)を締結し...

VTCインターコム、韓国のゲーム会社と提携 (5:06)

 韓国のゲームメーカーのネクサス(NEXUS)はこのほど、ゲームパブリッシングなどを手掛けるベトナムのVTCインターコム(VTC Intecom)との間で、覚書(MOU)を締結した。  これにより、VTCインターコムを通じて、...

ベカメックスIDCなど3社のJV、タイニン省で大型複合施設開発へ (5:01)

 ベカメックスIDC[BCM](Becamex IDC)とベトナムゴム工業グループ[GVR](Vietnam Rubber Group)、

トレックス・セミコンダクター、台湾企業に子会社の持分95%譲渡 (4:06)

 半導体デバイスの開発・設計・製造・販売を手掛けるトレックス・セミコンダクター株式会社(東京都中央区)は、半導体製品の世界的IDMメーカーである台湾のパンジット・インターナショナル(PANJIT INTERNATIONAL)...

シリカゲル乾燥剤のマルアカ、ベトナム現地法人を設立 (3:30)

 石灰・シリカゲル・クレイ系乾燥剤の製造・販売を手掛ける株式会社マルアカ(岐阜県大垣市)は、同社100%出資のベトナム現地法人を8月25日付けで南部地方タイニン省に設立し、11月14日より営業を開始した。 ...

ホーチミン:国際建築・家具展示会、11月29日から開催 (2:08)

 ホーチミン市チュンミータイ街区(旧12区)のクアンチュンソフトウェアパークにあるスカイエキスポベトナム(Sky Expo Vietnam:duong So 1, Cong vien Phan mem Quang Trung, phuong Trung My Tay, TP. Ho Chi Mi...

25年10月新車販売台数統計、ビンファスト12か月連続首位 (18日)

 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年10月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせた新車販売台数(TCモーターおよびビンファスト=VinFast含まず)は前月比+24%増、前年同月比では▲2%減の3...

バクニン省など4省、新人民委主席が就任 (18日)

 各地方自治体での人事異動により、◇北部紅河デルタ地方バクニン省、◇西北部地方ライチャウ省、◇北中部地方クアンチ省、◇南部メコンデルタ地方カマウ省の人民委員会主席が交代となった。  新主席に就任した4...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved