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ハノイ市の中央肺臓病院は、BCGワクチン(結核予防ワクチン)を使用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防実験計画案の策定を完了し、保健省の承認を待っている。同病院の院長グエン・ベト・ニュン博士が20日に明らかにした。
この実験には、ハノイ市中央熱帯病病院、ホーチミン市熱帯病病院をはじめとする病院の医師ら約800人が参加する。実験では、BCGワクチンが新型コロナウイルス感染者の肺損傷の軽減に役立つかどうか研究するほか、BCGワクチンを接種した患者と他のグループの間で症状の度合いを比較する。
BCGワクチンは30年以上前から国家予防接種プログラムに導入され、新生児はいずれもBCG接種を受けることになっている。接種は一生に1回のみとなる。
BCG接種が義務付けられている国々では新型コロナウイルス感染症の死亡率が比較的低いとする海外の研究もあるが、ニュン博士は国民に対し、新型コロナウイルスを恐れて自己判断でBCG接種を受けることのないよう忠告している。