ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ダナン:配車アプリ運転手の有志、妊産婦の無料送迎サービス提供

2020/08/12 05:19 JST配信
(C) Vnexpress
(C) Vnexpress 写真の拡大.

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により社会的隔離措置が適用されている南中部沿岸地方ダナン市で、有志の配車アプリのタクシードライバーによる無料の妊産婦送迎サービスが始まった。発起人のチャン・ゴック・ブーさん(29歳)に賛同した60人以上のドライバーが活動に参加している。

 妊産婦送迎サービスのメンバーのブイ・ハン・スーさんは5日夜、寝ようとしていたところに電話が鳴った。電話をしてきたのは妻が破水したと慌てた様子の男性。スーさんは夫妻の家まで車で向かった。夫妻はスーさんの電話番号を以前から知っていたが、出産予定日まで日数があり給料日前だったため給料が入ってから病院へ行こうと思っていたとのこと。

 夫妻を病院へ送り届けると、スーさんは夜中まで車内の消毒作業に追われた。「多少は疲れますが、病院に着いてから20分後に3200gの元気な男の子が生まれたとメッセージをもらい、意義あることをしたなと思います」とスーさんは笑う。

 有志メンバーのリーダーであるブーさんは、同市で新型コロナの感染が拡大するとすぐに友人らに声を掛け、困窮者や医療従事者向けに食糧の寄付を募った。病院への必需品の輸送も引き受けた。

 活動の中で、ブーさんはお産を控えた妊婦が産気づいたらどのような交通手段でどの病院へ行けばいいか分からないと話すのを聞いた。7月28日にブーさんは友人3人とグループを発足、フェイスブック(Facebook)に活動の詳細を公開すると、情報は瞬く間に拡散された。

 8月1日にグループ発足後初めて妊婦を病院まで送迎した。その日は妊婦の出産予定日だったが、産気づいてから救急車を呼んでも市街地から20km離れた自宅まで来てもらうに時間がかかるため、どうしたものかと困っている時にグループのページが目に留まったという。

 妊婦の母親は「ブーさんに電話すると10分後には迎えに来てくれ、荷物を車に積むのも手伝ってくれとても助かりました。ガソリン代も受け取らず、退院するときにはまた呼ぶようにとまで言ってくれました」と感謝しきりだ。

 ブーさんたちの活動を知ったドライバーから活動に参加したいという声も多く届き、現在ではメンバーはダナン市と南中部沿岸地方クアンナム省で60人超に上る。これまでに50人の妊婦を病院へ安全に送り届けた。グループはダナンタクシーが営業を再開するまでサービスを継続する計画だ。

 ドライバーと妊婦、同乗者の安全を確保するため、新型コロナ対策として妊婦も乗車前にはマスクの着用と手指の消毒をすることとしている。

[Vnexpress 05:06 7/8/2020, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ロンタイン国際空港、初の旅客便を受け入れ 第一副首相が搭乗 (6:52)

 東南部地方ドンナイ省のロンタイン国際空港は19日、初の民間旅客便を受け入れた。同空港が受け入れた初の民間旅客便は、全日空ANAが出資するベトナムのフラッグキャリアであるベトナム

ビングループ、ハノイでオリンピック都市区着工 投資総額5.5兆円 (6:05)

 地場系コングロマリットのビングループ[VIC](Vingroup)は12月19日、ハノイ市で計画されているオリンピックスポーツ都市区建設案件を着工した。式典には、ファム・ニャット・ブオン

南北高速道路、北端ランソン省から南端カマウ省までが一本で開通 (5:37)

 南北高速道路は19日、北端のフウギ国境ゲート~チーラン間高速道路(約60km)および南端のカントー~カマウ間高速道路(約110km)などが暫定開通したことで、東北部地方ランソン省フウギ国境検問所から国内最南端カ...

ホーチミンの路上のライター修理店、愛好家の駆け込み寺 (21日)

 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロン街区グエンチーフオン通りを訪れた。男性は、ファム・バン・コーさん(男性・72歳)の店である、古びて傾...

衣料ストライプ、「earth music&ecology」などベトナム初出店 (4:18)

 株式会社ストライプホールディングス(岡山県岡山市)のグループ会社であるストライプベトナム(STRIPE VIETNAM、ハノイ市)は6日、ハノイ市タイホー街区にある大型ショッピングモール「ロッテモール・ウエストレイ...

阪急阪神不動産とシーアールイー、ハイフォンで物流倉庫を竣工 (4:09)

 阪急阪神不動産株式会社(大阪府大阪市)と株式会社シーアールイー(東京都港区)は、シンガポール政府系企業セムコープ・デベロップメント(Sembcorp Development)と共同でセムコープ・インフラ・サービシズ(Sembco...

ホーチミン:プロ選手養成のピックルボールアカデミー開校 (3:15)

 ピックルボールのプロ選手養成を目指す「D-JOYスポーツアカデミー」が13日にホーチミン市で開校した。ピックルボールは国内で急速に普及しており、コミュニティにおけるトレンドから体系化されたトレーニングプ...

ホットヨガのLAVA、ハノイ進出 複合フィットネススタジオ開業 (2:45)

 日本全国に700店舗以上のホットヨガスタジオ「LAVA」などを運営する株式会社LAVA International(東京都港区)は1日、ベトナム国内2店舗目となる大型複合フィットネススタジオ「ラバ・25フィット・ザンボー(LAVA×...

ホーチミン:路線バス車掌が車内をクリスマスデコ、SNSで話題に (20日)

 ホーチミン市の路線バスで車掌として働くダン・カム・トゥーさん(女性・30歳)は、クリスマスの雰囲気を乗客に楽しんでもらうため、職場である路線バスの車内をクリスマスの装飾でにぎやかに飾り付けた。さらに...

ベトナムで最も高い灯台、省級建築歴史遺跡に指定 (20日)

 南中部地方ラムドン省はこのほど、国内で最も高い灯台として知られる「ケーガー灯台(hai dang Ke Ga)」を省級の建築歴史遺跡に指定した。  旧ビントゥアン省の一部に当たるタンタイン村(xa Tan Thanh)のケ...

展覧会「ベトナム、記憶の風景」、沖縄県立博物館・美術館で開催中 (20日)

 沖縄戦後80年・ベトナム戦争終結50年祈念の展覧会「ベトナム、記憶の風景」が、11月22日(土)から2026年1月18日(日)まで沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)で開催されている。  同展覧会では、ベトナムにル...

ベトナムのリゾート市場、既存資産への再投資が成長主導 (19日)

 英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ(Savills)傘下のサヴィルズ・ホテルズ(Savills Hotels)によると、ベトナムのリゾート市場は転換期に入っている。観光需要が堅調に推移する一方、ホテルの新規供給は減速...

カインホア省:第1ニントゥアン原発、住民移転計画承認 (19日)

 南中部地方カインホア省人民委員会は、同省(旧ニントゥアン省)で計画されている第1ニントゥアン原子力発電所プロジェクトのサブプロジェクト1「土地収用・住民移転計画」を承認した。  サブプロジェクト1は...

ソニー・ミュージック、地場イエーワン傘下企業の株49%取得へ (19日)

 地場系大手総合メディア会社イエーワングループ[YEG](YeaH1 Group)は、ソニー・ミュージックエンタテインメント香港(ソニー・ミュージック香港=Sony Music Entertainment Hong Kon

カラオケの騒音に最大1.2万円の罰金、昼夜問わず適用 (19日)

 家庭内暴力の防止や社会秩序の維持に関する行政罰を定めた政令第282号/2025/ND-CP(12月15日施行)によると、騒音を伴い、他人の生活に影響を与えるカラオケ行為は、最大200万VND(約1万1770円)の罰金を科される可...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved