ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

漁港で働く女性、コロナ禍で帰省する出稼ぎ労働者に自腹で現金差し入れ

2021/08/04 04:12 JST配信
(C) tuoitre
(C) tuoitre 写真の拡大.

 出稼ぎ労働者が多いベトナム東南部では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内第4波の影響で、経済活動が深刻なダメージを受けている。これにより、工場の操業停止や各種営業施設の閉鎖で失業を余儀なくされた人々が、バイクで故郷に帰省している。

 最近、ベトナムを南北に縦断する国道1号線の至るところで、地元住民が道路脇にブースを設置し、帰省する人々に飲料や食べ物、ガソリン、マスクなどを差し入れする姿が見られる。

 チャン・フエさん(女性・41歳、南中部沿岸地方ビントゥアン省ファンティエット市在住)もこの数日、地元住民と一緒にバックファンティエット・ロータリーにブースを構えて、帰省する人々に現金を配っている。

 支援グループは、看板を掲げて帰省する人々を誘導し、山のような荷物をバイクに載せた人が立ち寄ると、パンや飲み物の差し入れしている。そんな中、フエさんは毎回自腹で50万VND(約2400円)を手渡している。フエさんは運転手が来ると、慌てて紙幣を手渡し、運転手の反応を待たず、すぐに自分の椅子に戻っていく。

 決して身なりがいいとは言えない見ず知らずの他人に、いきなり高額紙幣を渡されて戸惑う運転手も多いが、長旅で帰省する自分たちへの心付けだと理解すると、涙を流す人もいる。

 サンダル履きで、ジャージを羽織り、日に焼けて痩せこけた中年女性が、バイクでの長距離移動で疲れ切った人々に現金を手渡す様子を撮影した動画がインターネットに投稿されると、各方面から感謝の声があがった。

 フエさんは南中部沿岸地方ビンディン省出身で、10年前にビントゥアン省に移り住み、現在はファンティエット市の魚港で働いている。

 フエさんは、「人の世は情けのかけあい。生活に不自由がなく、借金もないのなら、余ったお金は困った人のために使うものよ」と語った。なお、フエさんはコロナ禍で仕事がなくなった地元の宝売りの生活も支援しているという。

[Tuoi Tre 22:43 01/08/2021 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナム、貿易規模で世界トップ15入り 輸出入額が過去最高に (6:35)

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高を更新した。これにより、ベトナムは貿易規模で世界トップ15に入り、東南アジア地域では第2位となった。こ...

ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道が着工、越中連運を強化 (6:02)

 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を開催した。東西経済回廊の輸送需要に対応するとともに、ベトナムと中国を結ぶ国際連運の強化につながると期...

ホーチミン:メトロ1号線、26年1月1日に無料運行 (5:24)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社(HURC1)はこのほど、新暦正月の2026年1月1日(木)にメトロ1号線を無料運行すると発表した。  当日は改...

ホーチミンの路上のライター修理店、愛好家の駆け込み寺 (21日)

 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロン街区グエンチーフオン通りを訪れた。男性は、ファム・バン・コーさん(男性・72歳)の店である、古びて傾...

ベトナムの軍事力は世界23位、東南アジア2位 (5:03)

 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事力ランキング「2025 Military Strength Ranking」によると、ベトナムは145か国・地域中23位となった。 ...

チン首相、ペトロベトナム会長フン氏を商工相代行に任命 (4:32)

 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を商工相代行に任命した。  商工相代行に任命されたフン氏は、1973年生まれの52歳で、出身は北部紅河デル...

イーレックス、ベトナム2省でバイオマス発電所の起工式開催 (4:14)

 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北部地方ラオカイ省(旧イエンバイ省)のイエンバイバイオマス発電所および東北部地方トゥエンクアン省のトゥ...

日越の団体、ドローン・次世代移動体産業の発展で覚書締結 (3:39)

 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低空経済パートナーシップ(Vietnam Low Altitude Economy Partnership=LAEP)との間で、ドローン(無人航空機...

電子機器のコーセル、ベトナム子会社を解散・清算へ (2:37)

 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結子会社)で電子部品の製造・販売を行うコーセル・ベトナム(COSEL VIETNAM、ホーチミン市)を解散・清算する。...

サンG、フーコック島で国内初の軽量軌道交通路線を着工 (22日)

 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)で着工した。同事業は2027年にフーコック島で開催予定のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に対応する...

IQが高い国、ベトナムは世界27位 中国や台湾が同率1位 日本5位 (22日)

 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した知能指数(IQ)に関する報告書(Countries by IQ - Average IQ by Country 2025)によると、ベトナ

ホーチミン:タクシーの7割以上が電動化、インフラ整備も加速 (22日)

 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で、全体の71%を占めている。旅客輸送分野におけるグリーン車両への転換が急速に進んでいる。  同市建...

未就学児向け日本語・中国語・韓国語教育を試験導入へ (22日)

 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」を承認する決定第2732号/QD-TTgに署名した。  同計画によると、2025~2030年にASEAN諸国の言語教育プ...

ホーチミン市国家大学、初の女性学長が誕生 富山大で博士号取得 (22日)

 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・タイン・マイ教授がこのほど学長に昇進した。同大学では初の女性学長となる。  マイ女史は1974年生まれ...

通信大手VNPT、AI専門会社「VNPT AI」を設立 AI戦略を強化 (22日)

 ベトナム郵便通信グループ(VNPT)は18日、2026年計画実施会議の枠組みの中で、人工知能(AI)専門会社「VNPT AI」を設立した。  VNPTのフイン・クアン・リエム社長は式典で、VNPT AI設立の狙いについて、グル...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved