![]() (C) vnexpress、ハンさん(左から2番目) |
グエン・ティ・リエン・ハンさん(女性・47歳)は、ベトナムと世界の架け橋を作ろうと、米国のコロンビア大学にベトナム研究科を創設した人物だ。
1975年に南北が統一する直前、当時生後5か月だったハンさんは家族に連れられて旧サイゴン(現在のホーチミン市)を去った。グアムやハワイの難民キャンプでの生活を経て、米ペンシルベニア州フィラデルフィアに移住した。
ハンさんが大学と大学院でベトナムについて研究した1990年代の前半は、ベトナムと米国の間で和解プロセスが始まった時期で、彼女はその偶然を興味深く感じた。「学ぶほどに自分が生まれたベトナムが好きになりました」と話す。両国の和解を目にして、ハンさんは海外のベトナム人コミュニティと国内在住の人々が相互に理解し合うための架け橋を築く必要性を感じたという。
ハンさんは1994年の19歳の時に初めてベトナムに戻り、その4年後には1年間滞在して研究生活を送った。その後は毎年ベトナムを訪れている。
コロンビア大学の米国・東アジア史の准教授になったハンさんは、ベトナム研究プログラムの創設に奔走し、2017年に同僚とベトナム文化専攻を開設。その後、教員を増やし、ベトナム語コースやベトナムの文明や歴史、文化を学ぶプログラムを開設している。