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- 南ベトナム政権の仏教徒弾圧に抗議
- ホーチミン市のクオックトゥ寺院で参拝式
- ウェーサク祭の重要行事の一つ
ベトナム戦争中の1963年6月11日に、当時の南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権が行っていた仏教徒弾圧に抗議して焼身自殺した僧侶ティック・クアン・ドゥック氏の「心臓」とされる舎利の参拝式が6日、ホーチミン市10区のクオックトゥ寺院で始まった。
これは、お釈迦様の誕生、悟り、入滅を記念する国連ウェーサクの日祝祭(国連認定の仏教祭典)の一環として10日まで行われる。参拝式は、仏教暦2569年(西暦2025年)のウェーサク祭における初日の重要行事の一つとして位置付けられている。
ドゥック氏の舎利の参拝エリアは、クオックトゥ寺院の荘厳な場所に設置された。初日の6日には、高僧ティック・チー・クアン大師をはじめとする多くの僧侶や尼僧らが参拝式に参列したほか、仏教徒や一般人ら数千人が参拝に訪れ、長い行列を作った。
焼身自殺したドゥック氏は、仏教の慈悲と知恵、ベトナム人の伝統を象徴する「不滅の舎利」を残したとされる。ドゥック氏の舎利はベトナム国家銀行第2地区に34年間保管されていたが、5日午後にクオックトゥ寺院に移された。
なお、米国人ジャーナリストのマルコム・ブラウン氏は、1963年に撮影したドゥック氏の焼身自殺の写真により、同年の世界報道写真大賞と翌1964年のピューリッツァー賞を受賞した。