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グエン・ティ・ゴック・ズンは恐らくベトナムで最もゴルフを熟知したキャディーだ。他のキャディー同様、真っ黒に日焼けしているが、それは仕事だけのせいではなく、他の誰よりゴルフの練習に打ち込んできたためだ。美しいスイングでクラブを振る彼女はベトナム女子ゴルフの王者でもある。
今から16年前、田舎の少女だったズンは家計を助けるため、ソンベ・ゴルフクラブでキャディーの仕事を始めた。「当時の生活は苦しくて、幸せというのは、夢の中の話でした。これからも決して叶うことはないものだと思っていました」当時を回想して彼女は語った。今や彼女は、ソンベ・ゴルフクラブとオーシャン・デューンズゴルフクラブの会員であり、女子ゴルフの王者として国内ゴルファーから追われる立場にある。
キャディーの仕事を始めたのが1994年。緑に囲まれたゴルフ場では、空や風、太陽、雨、自然の息吹が感じられた。彼方に消えてゆく白球を眼で追っている内に、ゴルフの魅力に魅せられていった。当時ソンベ・ゴルフクラブでは毎週月曜日、スタッフ向けにゴルフ場を解放していた。ズンは毎週月曜になると、ゴルフの練習に明け暮れた。客についてラウンドするときは、客のスイングを観察し、どうやったら遠くに飛ばせるのか研究した。美しいスイングをする彼女の姿は会長の目にも留まり、練習に励むよう勧められた。