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数年後には、ズンのプレーは目に見えて上達していた。ちょうどその頃、第20回東南アジア競技大会(シーゲーム)の選手選考があり、彼女は一縷の望みを託して応募した。日々の仕事の傍ら、必死で練習して選考会に挑んだ。ソンベ・ゴルフクラブ以外でプレーするのも初めての経験で、それだけでも胸が躍ったという。彼女は見事、1位の成績で大会出場資格を得た。「その時のことは一生忘れられません。それまで生きてきた中で一番幸せな瞬間でした」当時を振り返って彼女はそう語った。
大会後、キャディーの仕事に戻ってからも一層練習に励んだ。ゴルフコンペに参加するため、英語も習い始めた。こうしてキャディーとゴルファーという二足のわらじを履いた生活が始まった。そして、2008年、彼女は遂に女子ゴルフの全国王者に上り詰めた。
彼女ほどキャディーの仕事の大変さを知っている者はいない。ゴルファーとして成功した今もなお、キャディーを続けているのは何故なのか。それは他のキャディー達と辛さを分かち合い、この仕事に携わる全ての人にゴルフを好きになってもらいたいからだという。「私の人生はゴルフそのものです。今の幸せの全ては、大好きなゴルフがもたらしてくれたものなのです」