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人里離れた村に暮らすアルビノの双子、ライブ配信が収入源

2020/06/28 05:23 JST配信
(C) zingnews
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 一家はクリスチャンだ。双子の母親のタインさんは6年間あちこちに出稼ぎに行っていたが、半年前に帰ってきた。タインさんはお金を稼ぐためにもっと働きたい反面、自分が不在の間に双子が遅く寝て早く起きてあれこれしなければならないことを心配し、主婦になることを受け入れた。

 タインさんは、フイさんとフンさんが生まれた日のことを今でも鮮明に覚えている。肌も髪の毛も白く、小さくてか弱い双子だった。2人がアルビノだと知って、物珍しさで大勢の人が詰めかけた。ある人は、タインさんが妊娠中に外国映画ばかり見ていたせいで2人がアルビノで生まれたのだと咎めた。

 タインさんは悲しみを抱えながらも子供を愛し、他人の戯言を無視した。2人が学齢期になると、コミュニティに溶け込ませるために学校へ行かせた。こうして2人は素直に育ち、楽器を演奏し、歌を歌い、多くの人に愛されて社会の役に立つことをたくさん実行してきた。

 2人は今、自分たちの歌唱力でお金を稼いでいる。毎日夜9時になると、フイさんとフンさんは自宅の隅にテーブルを置いて、ライブ配信の準備をする。フイさんによると、2人は2019年10月からこの仕事で収入を得ている。

 双子のライブ配信は、毎回600~700人が視聴する。いわゆる「投げ銭」が多いほど、2人の収入も増える。「たくさんの人が褒めてくれて応援してくれるので、数時間歌い続けることもありますが、疲れは感じません」とフイさんは笑って語る。

 マイクなどの設備は自分たちで購入した中古品で、プロが使うような高級品ではないが、自分たちの声を視聴者に届けるには充分だ。

 毎週日曜日は、礼拝のため家族で教会に行き、フイさんとフンさんは教会の合唱団で演奏する。フイさんは合唱団のリーダーを務めており、礼拝のたびにピアノを弾いている。しかし、実はピアノも独学だ。

 数年前、フイさんはピアノを習うために北中部地方ゲアン省ビン市の教会に行きたいと母親に頼んだ。しかし、フインさんは視力が弱く音符を読むことができないため、教える側も戸惑い、1日で終わってしまった。

 それでもフイさんはあきらめず、たくさん音楽を聴きながら音符を推測して、徐々にピアノを弾くことができるようになった。この3年、フイさんは教会のあらゆる礼拝に欠かせない「ピアニスト」になった。

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