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一方、キムさんがいなくなってから1か月後のベトナムでは、キムさんを売って地元に戻った身内が母親のオアインさんに、キムさんは皿洗いの仕事をするためラオスに渡り、年末に帰国する、と伝えていた。
しかし、2度のテト(旧正月)を迎えてもキムさんは一向に姿を現さず、オアインさんは何か情報がないかとキムさんのことを伝えてきた身内を訪ねたが、この人物はすでに行方をくらましていた。
キムさんがいなくなって3年目、オアインさんは、例の身内が不法に人身売買をしていたことを知り、自分の娘も売り飛ばされたのだということに気づいた
オアインさんは娘を探しにラオスへ渡ろうとしたが、周囲の人々は、広大な国でキムさんを見つけられるはずもなく、幼い2人の子供の面倒も見なければならないのだから、と制止した。
その後、今から3年前にオアインさんは麻薬中毒で刑務所に入った夫との関係を断ち、2019年に別の男性と新たな人生を歩み始めた。オアインさんは、いつか娘が実家へ帰ってきたときに迎えてあげられるようにと、男性には自分の家に入ってもらい同居した。
一方の中国で、身分証明書がないキムさんは隠れながら生活していた。売り飛ばされてから4年が経ち、養父母はようやくキムさんが好きなところへ行くことを許可した。そこでキムさんは、労働者として働くために広東省へ行った。稼いだお金を養父母へ送ったが、養父母は受け取らなかった。
キムさんは友人にベトナムに帰国する方法をたずねたが、友人は首を横に振るだけだった。「友人は、ベトナム人の知り合いもいないからと、中国の警察に行くよう私に勧めましたが、私は警察には行きませんでした」とキムさん。今から2年前、キムさんは服を売りに行く仕事を始めた。このころはすでに、ベトナム語もほとんど忘れてしまっていた。
「誰も信用していませんでした。身分証明書もありませんでしたし、また売り飛ばされてしまうのではないかといつも恐れていました」。そして今年の5月になり、キムさんはSNSのウィーチャット(WeChat)でベトナム人を見つけ、家族を探すための情報をフェイスブック(Facebook)に投稿してほしいと頼んだ。
「彼女は売り飛ばされたと言っていました。家や両親が恋しく、中国での暮らしも自由がなく家族のもとに帰りたい、と。キムさんの真剣な様子から、私はフェイスブックに情報を投稿しました。彼女を傷つけたくなかったので、多くはたずねませんでした」と、ウィーチャットを介してキムさんと知り合った中国在住のベトナム人のフオンさん(男性・22歳)は語った。
たまたまSNSの投稿を目にしたターカ村祖国戦線委員会のクット・シー・オン副委員長は、投稿に書かれた情報の人物がキムさんであることに気づいた。オン副委員長はすぐに投稿者のフオンさんに連絡をとった。
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