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低身長の夫婦のもとに舞い降りた天からの贈り物

2021/12/05 10:40 JST配信
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 身長も似通った2人はすぐに親密になり、ホーチミン市でデートを重ね、さらに南中部高原地方ラムドン省ダラット市に旅行にも出かけ、晴れてカップルになった。4年間の交際を経て、チエンさんはランさんの故郷である南中部沿岸地方ニントゥアン省に行き、ランさんの両親を訪ねた。

 「私たちは2人とも小さいですが、他の皆と同じように愛し合い、家庭を持ちたいと思っています」とチエンさんがランさんの家族に結婚の許しを請い、両家とも2人の結婚を認めた。ただ、このときはチエンさんとランさん、そして家族も皆、心の内では2人が子供を持つことはできないだろうと考えていた。

 結婚式や結婚手続きもすることなく、2人はトゥードゥック市に借りた広さ15m2の部屋で一緒に暮らし始めた。2人が家財道具として持ち込んだいくつかの私物のほか、料理をするときの踏み台にするプラスチックの椅子と収納棚を買い足した。

 そして、2人とも同じ監視カメラの会社に転職した。一緒に暮らし始めて4か月が経ったころ、ランさんは吐き気と身体の怠さを感じるようになった。「妊娠検査薬で陽性の結果が出て、私は喜びと同時に不安も感じました。子供を授かるとは夢にも思っていなかったんです」とランさん。

 チエンさんの父親のフウさんは、妊娠の知らせを聞くとすぐにランさんの両親に電話をかけ、両家はホーチミン市に集まって、若い夫婦のために話し合った。そしてランさんを病院に連れて行き、診察の結果、ランさんの身体でも妊娠を継続できることがわかり、皆で安堵した。

 2人は出産に向けて準備を始めた。節約生活を心がけると共に、チエンさんは携帯電話のプリペイドカードやSIMカードの販売、ランさんはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での化粧品の販売を新たに始めて、収入を増やした。

 10か月前に2人の長男であるニャット・アンくんが誕生した。早産で、出生時の体重はわずか1200gだった。「医師が生まれた息子を見せてくれたとき、あまりにも小さな我が子をかわいそうに思う気持ちと、父親になって幸せな気持ちが入り混じった複雑な思いでした」とチエンさん。

 生まれてから5か月の間、ニャット・アンくんはほとんど入院していた。感染症のため2度の手術を行い、生存率はわずか1%だと言われたこともあった。

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