ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

200年の歴史を有する毒ヘビ養殖村、高収入も危険と隣り合わせ

2025/04/06 10:19 JST配信
(C) thanhnien
(C) thanhnien 写真の拡大
(C) thanhnien
(C) thanhnien 写真の拡大

 ビンソンヘビ養殖村協会の会長であるグエン・バン・ティンさん(男性)は、毒ヘビ養殖歴42年のベテランだ。ティンさんによると、村の人々はかつてヘビ毒も販売していたという。ティンさんは、もし東欧市場が変動していなければ、ビンソン村の人々の経済状況は間違いなく今よりずっと発展していただろう、と話す。「1992年当時、ヘビ毒は金よりも高価だったんですよ」。

 長年にわたってヘビを養殖する中で、多くの家庭は物質的にも精神的にも生活の質が向上した。村には複数階建ての近代的な家屋が建ち並び、農村の交通システムも急速に発展し、広々とした学校や診療所などの社会福祉施設も建てられた。

 ティンさんによると、ビンソン村では毎年約2000tのヘビの餌が消費され、自然の餌では需要を満たすことができなかった。そこでティンさんは、廃棄される鶏や家禽の頭や首に微量栄養素を加えてヘビの餌にする研究を行い、現在は全てのヘビ養殖世帯がこのタイプの餌を使っている。

 ビンソン村人民委員会のハ・バン・フン副主席によると、ビンソン村は毎年ヘビの養殖で数千億VND(1000億VND=約5億6500万円)を稼いでおり、経済的価値の高さからフン氏自身も20年以上にわたりヘビの養殖に携わっているという。

 また、2022年には、ビンソン村はベトナム版ギネスブックのベトナム・ブック・オブ・レコード(ベトキングス=Vietkings)から「ベトナムでコブラ養殖の許可を取得した世帯数が最も多い伝統工芸村」として認定された。

 経済的価値は非常に大きいヘビ養殖だが、常に多くの潜在的なリスクが伴い、養殖者の命は常に危険にさらされていることから、ビンソン村の人々はこの仕事を「死と隣り合わせの仕事」と呼んでいる。フン氏もヘビに4~5回は噛まれたことがあるという。

 「一番痛かったのは指を噛まれた時で、焼けるような激しい痛みを感じました。それでも、私たちには応急処置の経験があります。ヘビに噛まれた時の治療のポイントは、安静にして、傷口に止血帯を当てて毒が心臓までまわらないようにすることです。次に傷口を洗い、身内に連絡して、薬を使い、診療所に行って次の処置を受けます。その後、ハノイ市のバックマイ病院に移送され、さらに治療を受けることもあります」とフン氏は語る。

前へ   1   2   3   次へ
[Thanh Nien 08:27 29/01/2025, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
26年の新暦正月、4連休に 内務省が発表 (17:51)

 内務省は、間もなく迎える2026年の新暦正月に伴う休暇について、2026年1月1日(木)から4日(日)までの4連休とすることを発表した。  1月2日(木)が振替休日、1月10日(土)が振替出勤日となる。  当初は元旦...

ハノイ:メトロ5号線を着工、公共交通指向型都市開発モデル初導入 (17:37)

 ハノイ市当局は19日、同市都市鉄道(メトロ)5号線(バンカオ~ホアラック間)プロジェクトを着工した。  同プロジェクトの投資総額は73兆2000億VND(約4300億円)で、公的予算で賄い、EPC(設計・調達・建設)方式...

タイ小売最大手セントラル、グエンキム家電を売却 (15:47)

 タイの小売最大手セントラル・グループ(Central Group)の小売子会社であるセントラル・リテール・コーポレーション(Central Retail Corporation)はこのほど、家電チェーン「グエンキム(Nguyen Kim)」を運営する...

ホーチミンの路上のライター修理店、愛好家の駆け込み寺 (21日)

 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロン街区グエンチーフオン通りを訪れた。男性は、ファム・バン・コーさん(男性・72歳)の店である、古びて傾...

英語学校エーパックス運営会社会長、1万人超から450億円詐取 (14:45)

 イーグループ(Egroup)とその系列企業における詐欺・資産横領事件で、最高人民検察院は起訴状を発行した。同事件では、29人が詐欺・資産横領罪や贈賄罪、収賄罪などで起訴された。  起訴状によると、イーグ...

韓国NCソフト、地場ゲームメーカーを買収 海外市場開拓へ (13:36)

 韓国のオンラインゲーム運営大手NCソフト(NCSOFT)はこのほど、ベトナムに所在するシンガポール系モバイルゲームメーカーのリフフゲームズ(LIHUHU GAMES)を買収した。  NCソフトは19日、リフフゲームズ株を1...

ベトナムの「人口ボーナス期」は2036年に終了、統計局予測 (6:38)

 財政省傘下統計局(NSO)は23日、中間国勢調査の結果に基づいて作成した詳細な研究結果を発表した。報告書「ベトナム人口予測2024~2074年」では、15~64歳の生産年齢人口がそれ以外の人口(従属人口)より多い「人...

間もなく迎える26年の新暦正月、内務省が4連休を提案 (6:09)

 内務省は、間もなく迎える2026年の新暦正月について、2026年1月1日(木)から4日(日)までの4連休とすることを提案した。  4連休とする場合、1月2日(木)が振替休日、1月10日(土)が振替出勤日となる。  当...

世界長者番付、ビンG会長が71位に浮上 アリババ創業者超える (5:59)

 米経済誌フォーブス(Forbes)のリアルタイム世界長者番付によると、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の創業者 兼 会長であるファム・ニャット・ブオン氏

ニンビン省:ニンコー経済区計画を策定へ、新たな成長エンジンに (5:45)

 チャン・ホン・ハー副首相は22日、北部紅河デルタ地方ニンビン省(旧ナムディン省)ニンコー経済区の2050年までのマスタープラン策定任務を承認する首相決定第2771号/QD-TTgに代行署名した。  決定によると、...

海上幕僚長が訪越、クオン人民軍参謀総長らと懇談 (4:59)

 齋藤聡海上幕僚長は、10日から13日にかけてベトナムのハノイ市と北部紅河デルタ地方ハイフォン市を訪問し、グエン・タン・クオン国防次官 兼 人民軍参謀総長およびチャン・タイン・ギエム人民海軍司令官と懇談...

イーレックス、ビナコミンと石炭火力2基目でバイオマス混焼試験 (3:51)

 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、国営ベトナム石炭鉱産グループ(ビナコミン=TKV)傘下のビナコミン電力[DTK](Vinacomin - Power Holding C

ハノイ:大晦日に市内6か所で打ち上げ花火 (2:52)

 ハノイ市は、2026年の新暦正月の1月1日(木)および旧暦元日に当たる2月17日(火)を祝う打ち上げ花火の実施を計画している。  まずは新暦正月の打ち上げ花火として、2025年12月31日(水)の午後11時45分から15分...

ベトナムの25年EC市場規模、成長率で世界トップ10入り (24日)

 商工省によると、2025年の電子商取引(eコマース=EC)市場規模は前年比+25%増の約310億USD(約4兆9000億円)となる見通しだ。小売売上高に占める比率は約11%で、デジタル経済全体の約3分の2を占めるなど、ベトナ...

ベトナム企業、ピエール・カルダンのカナダ事業を買収 (24日)

 イーモール・ベトナム(Emall Vietnam)はこのほど、フランス発祥のファッションブランド「ピエール・カルダン」のシューズ部門「ピエール・カルダン・シューズ(Pierre Cardin Shoes)」のカナダ事業を買収した。 ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved