ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第28回】ベトナムの貧困の実態

2019/06/26 08:45 JST配信

こんにちは!

早稲田大学公認ボランティアサークルの DOORS-日越交流プロジェクト- です。

DOORSは年に2回、春と夏にベトナムへ訪れて、主にホーチミン市内の小中学生への奨学金授与と現地大学生との交流企画運営による教育支援を行っている団体です。

今回は本サークル支援班の主な活動の一つである家庭訪問について、熊谷がお伝えすると共に、これを読んだ皆様にまずは 「ベトナムの貧困家庭の実態」 について知っていただけたらと思います!

奨学生宅への家庭訪問って?

訪問先にて集合写真

支援班の主軸活動である奨学金授与者の家庭訪問では、具体的に何をしているのでしょうか。

我々DOORSは主に夏にベトナムへ渡航した際に、奨学金の授与をしています。しかし 奨学生の選考方法は学校に委ねている ため適切な家庭に配られているのか実態が分かりません。そこで、奨学生の自宅を実際に訪問し、家庭環境や生活状況について話を伺います。そこから得られたデータを基に奨学金の授与先が適切であるかどうかを確認しています。その家庭の年収なども聞くため、訪問中の雰囲気は一概に良いとは言えません。しかし、DOORSのメンバーひとりひとりが 貧困と向き合う非常に良い機会 となっているのもまた事実です。

「この子にあげて良かった!」を感じる

奨学生の一人 Pham君

こちらは学業優秀・スポーツ万能・超イケメン・おまけにめちゃめちゃ親孝行なPham Nhu Than(ファム・ヌー・タン)君、15歳です。

もともとは5人家族だったのですが、彼が小さい頃父親が蒸発。お母さんが女手一つで子供3人を育てています。

そんなPham君の自宅がこちら。

小さな平屋建ての家

住宅はこれだけとなり、奥には何も続いていません。今回の家庭訪問は2回目でしたがあまりの状態に言葉を失いました。

 キッチン             洗濯物干場

トイレ&シャワー             リビング

家庭訪問を終えると毎回自分が置かれている環境のありがたさを痛感します。今回は特にその思いが強く、涙が出そうになる場面が何度かありました。

「ベトナムの貧困」と言われると、大半の人が「あ~聞いたことある」や「かわいそうだよね」といった程度の感想は持つことができるでしょう。僕もDOORSに入る前まではそうでした。しかし、DOORSのメンバーとしてベトナム現地で活動し、家庭訪問で実際に貧困層に属する家庭に足を運び、その目で現状を見ることによって今まで想像やテレビの一部分でしか見たことのないぼんやりとした貧困の実態は、体験をもって経験となり、不鮮明だった虚像は経験をもって実像となったのです。

ボランティアとはどうあるべきかを再考する

「ボランティア≒人を助ける」という行為をする時に、それは主に2つに分類できます。1つは相手のため。もう1つは自分のためです。

例えば重たい荷物を持っている人を見かけた時、その人がいかにも運ぶのに苦労していそうな老人もしくは怪我人であった場合、手伝いをすることは相手のためと言えるでしょう。しかしそれが超健康な ドウェイン・ジョンソン だった場合、相手のためとは言えません。何かに手を差し伸べるとき、そこには必ずニーズが無くてはならないのです。

誰かの叫び声を聞いてスーパーマンは駆けつける。その時がいかなる場合でも彼は出動します。そして、相手がマシンガンを持っていようが、暴走する機関車であろうが彼は立ち向かいます。見返りは一切求めません。これこそが真の正義であり、真のボランティアであることは火を見るよりも明らかでしょう。

自分のため、自己満足のためのボランティアなど一切需要はなく、 我がサークルの基本理念である「相互理解・相互成長」 は到底果たせません。そういった意味でも、家庭訪問は需要と供給がマッチしているかを確認する非常に良い機会となります。

そして何よりニーズに応えるということは、ボランティアだけに留まらず日常生活においてもとても重要なことでしょう。その点から、学生のうちにボランティアをすることは有意義であり、必ず自分を成長させてくれるものだと思っています。

まだまだ「相手」よりも「自分」のために行う自己満足的なボランティアは数多く存在 し、それはDOORSにも言えることです。しかしそれはまた「ボランティア」に秘められた可能性を表す指標でもあるのです。改善の余地があるということは進歩の余地もある。それがまた、ボランティアの面白さの一つでもあるでしょう。

これを読み、少しでもボランティアに興味を持っていただけたら嬉しいです。まずは身近にある小さなボランティアをみなさんも探してはいかがでしょうか。

著者紹介
DOORS―日越交流プロジェクト―

早稲田大学平山郁夫ボランティアセンター(WAVOC)公認 DOORS―日越交流プロジェクト―

「相互理解・相互成長」を理念に、年2回ベトナム・ホーチミンの小中学校と高校で「交流」を通じた教育支援と奨学金支援をしている学生ボランティア団体。


ドンと行く!俺らのベトナム体験記
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
消えゆく証言者の記憶、異国で戦死者の遺骨を捜す兵士たち【前編】 (10:21)

 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかりとは、日に日に年老いていく証言者たちの記憶だ。  「証言者が場所を間違えて覚えていた可能性はない...

ミス・グランド・ベトナム2026、越英ハーフのモデルが優勝 (1日)

 ミスコンテスト「ミス・グランド・ベトナム2026(Miss Grand Vietnam 2026)」の決勝大会が31日夜、ホーチミン市で開催され、地元出身でベトナムと英国のハーフであるエモウラ・ファム(ベトナム名:ファム・チャ...

ハノイ:世界最大の競技場、正式名称「ビンファスト」に 27年完成 (1日)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)はこのほど、ハノイ市の「ハノイ国際スポーツ都市区」で建設中の13万5000人を収容できる巨大スタジアムの正式名称

ビッグマック指数、ベトナムドンは53.5%の過小評価 26年7月 (1日)

 英国の経済専門誌「エコノミスト(The Economist)」が発表した2026年7月時点の「ビッグマック指数(The Big Mac index)」によると、ベトナムドン(VND)は米ドル(USD)に対して53.5%過小評価されていることがわかっ...

高島屋、ベトナムで富裕層向け住宅内装事業を開始 (1日)

 株式会社高島屋(大阪府大阪市)の連結子会社である高島屋スペースクリエイツ株式会社(東京都中央区)は7月28日、新会社を通じたベトナムでの富裕層向け住宅内装事業の開始にあたり、ホーチミン市でモデルルームの...

ベトナムの1~6月二輪車販売、EV化加速でビンファストが2位躍進 (7/31)

 バイク市場調査会社のモーターサイクルズデータ(MotorCycles Data)によると、2026年1~6月のベトナム二輪車市場の販売台数は前年同期比+14.6%増の178万台となった。  電動二輪車の普及が市場の成長を牽引...

ベトジェットエア、韓国消費者大賞で3部門を同時受賞 (7/31)

 国内最大手の格安航空会社(LCC)ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、韓国メディアの東亜日報が主催する「韓国消費者大賞2026(KCA 2026)」で、2年連続での受賞を果たした。海外の

米国の原子力コンサル大手、ベトナムに子会社を設立 (7/31)

 原子力関連のコンサルティングを手掛ける米国のエクセル・サービシズ(EXCEL Services)は、ベトナムでの原子力発電開発を支援するため、子会社「エクセル・サービシズ・ベトナム(EXCEL Services Vietnam)」を設...

米高級不動産大手サザビーズ、ベトナム市場に参入 (7/31)

 米高級不動産仲介大手のサザビーズ・インターナショナル・リアルティ(Sotheby’s International Realty)は、独占フランチャイズパートナーのベトナム・サザビーズ・インターナショナル・リアルティ(Vietnam Soth...

ホーチミン:バス無料化1か月の利用者848万人、前年同月比+4割増 (7/31)

 ホーチミン市で7月1日から全134路線の市内バスを対象に導入された運賃無料化施策により、開始から1か月間でバス利用者が急増した。ホーチミン市建設局とホーチミン市公共交通管理センター(Ho Chi Minh City Man...

米空母ジョージ・ワシントンがダナンに初寄港、親善訪問開始 (7/31)

 米海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン(USS George Washington)」が30日、護衛の巡洋艦「ロバート・スモールズ(USS Robert Smalls)」や駆逐艦「シャウプ(USS Shoup)」とともに、南中部地方ダナン市のティエ...

ダナン空港の第1旅客ターミナル拡張へ、投資額700億円超 (7/31)

 南中部地方ダナン市人民委員会は29日、全国の20以上の空港を管理・運営するベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)が投資主を務めるダナン国際空港の第1旅客ターミ

日本のベトナム人留学生4.3万人、前年比+7%増 出身国別3位 (7/31)

 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が発表した2025年度(令和7年度)外国人留学生在籍状況調査結果によると、2025年5月1日時点での日本におけるベトナム人留学生数は前年度比+7.0%増の4万3366人となり、出身国...

越航空傘下VASCO、カントー~ダラット線を6年ぶり運航再開へ (7/31)

 全日本空輸(ANA)が出資するベトナムのフラッグキャリアであるベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)傘下のベトナムエアサービス(VASCO)は8月19日、南部メコンデルタ地方カントー市と

ベトナム:陰茎移植に初成功、脳死ドナーの組織で再建 世界でも稀 (7/31)

 ベトドク(越独)友好病院(ハノイ市)は29日、脳死ドナーからの組織提供を受け、国内初となる陰茎移植手術に成功したと発表した。患者は病気治療のため切断手術を受け、4年間にわたり陰茎がない状態で生活していた...

越日・日越辞書(8万語収録)
©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved