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- 暗号資産の年間流入額1200億USD
- ベトナム、暗号資産保有者数で世界7位
- 規定未整備、暗号資産悪用した活動が横行
ベトナム・ブロックチェーン協会(VBA)は南中部沿岸地方ダナン市で8月28日、暗号資産(仮想通貨)の管理や暗号資産サービスプロバイダーを取り巻く法的枠組みの整備に関するシンポジウムを開催した。
シンポジウムで引用された、米ブロックチェーン分析企業のチェイナリシス(Chainalysis)の統計データによると、1年間におけるベトナムへの暗号資産の流入額は1200億USD(約17兆4000億円)に上り、国内総生産(GDP)の約30%を占めている。
ベトナムの人口の約17%が暗号資産を保有しており、暗号資産の保有者数でベトナムは世界7位となっている。
ベトナムでは、暗号資産の管理や暗号資産サービスプロバイダーを取り巻く規定が整備されていないため、脱税や詐欺・資産横領、違法資金調達、マネーロンダリングなど、暗号資産を悪用した活動が横行している。
VBAの責任者は、「グレーゾーン」にある暗号資産について、法整備が実現するまでは倫理規定とコミュニティ基準を構築することの重要性を主張した。
なお、大西洋評議会(アトランティック・カウンシル)が60か国・地域を対象として実施した調査報告によると、2024年8月時点で33か国が暗号資産を合法化している。これには、世界のGDP合計の57%を占める12か国が含まれる。一方、暗号資産を完全に禁止している国は10か国、部分的に禁止している国は17か国程度に留まっている。