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- 栽培地管理や工場運営にAIを活用
- 工程をブロックチェーン上で可視化
- 飼料や缶詰果物、健康食品などを製造
ベトナム医薬品[DVN](Vinapharma)傘下のビナニュートリフード・ビンディン(Vinanutrifood Binh Dinh)は19日、南中部地方ザライ省タイソン村(xa Tay Son)で、人工知能(AI)を活用した農産品加工工場を着工する。
同プロジェクトは、AIによる栽培地管理や工場運営、ブロックチェーンによるトレーサビリティの導入を特徴としている。農産品加工工場でのAI導入は、国内において初の試みとなる。
工場は敷地面積10haで、2500haの契約栽培地を確保している。原料には、地元産のマンゴー、ココナッツ、パイナップル、唐辛子、薬草などを使用する。年産能力は飼料1万t、缶詰果物2万t、フルーツパウダー1000t、健康食品2000t、化粧品5000m3となる見込み。第1期の投資額は約5000億VND(約28億円)となる。
ビナニュートリフード・ビンディンは、AIと衛星画像を活用し、栽培地をリアルタイムで監視・管理する。また、製造から物流までのすべての工程をブロックチェーン上で可視化・記録し、透明性を高める仕組みを導入している。消費者はQRコードをスキャンすることで、生産・加工の履歴を即座に確認できる。製品は、欧州および米国の有機認証基準に対応しており、国内外の市場に安全性と信頼性を提供する。
さらに、同社はベトナムで初めて、輸出および国内販売向けのすべての製品に対し、第三者機関による独立した品質検査を義務づけている。このほか、同社はザライ省でココナッツと他の農産物を組み合わせた有機栽培モデルによる大規模農地整備を計画している。