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- フンイエン省のエコランド工業団地に建設
- 24年12月着工、9月末完成、10月竣工式
- 需要増加に対応、生産能力拡大目指す
株式会社多摩川ホールディングス(東京都港区)の孫会社である多摩川電子ベトナム(TAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM)は、移転用地として取得した用地で新工場の建設工事を進めており、9月末に新工場が完成し、10月29日に竣工式を開催する予定だ。
新工場は北部紅河デルタ地方フンイエン省のエコランド工業団地に所在する。敷地面積は1万2990m2、延床面積は3300m2で、2024年12月に着工した。
多摩川電子ベトナムは現在、多摩川ホールディングスの子会社である株式会社多摩川電子(神奈川県綾瀬市)におけるデバイス事業を担う中核工場として、主にモバイルインフラ市場向けの製品を製造し、親会社である多摩川電子に出荷している。
2015年4月のベトナム法人の設立以降、10年間にわたり海外生産の基盤を確立し、高品質・低コストでの製造を実現させ、日本国内でのインフラシェアリング機器の受注増加やベトナムの通信インフラ向けの引き合い、および受注に対応してきた。
一方、ベトナム国内での引き合い、受注増加への対応、並びに今後のインドネシアをはじめとした東南アジア市場への供給拡大を見据え、多摩川電子ベトナムでの生産能力の拡大が必須の課題となっていた。
こうした中、これらの需要の増加に対応するため、生産要員の増員に加え、生産フロア、部品材料や製品在庫の保管スペース、従業員用共用スペースの拡張といった生産能力拡大を目指し、人材確保が比較的容易にでき、かつ十分な広さの土地が確保できる新工業団地で新たに工場建設を進めてきた。
新工場はハノイ市内からのアクセスも良好で、課題となっていた通勤時間の短縮、および交通事故リスクの低減も実現できる。
また、新工場では、今後増大が予測されるベトナム国内や東南アジア各国からの新規需要に対応するため、信頼性評価を自社で行うためのスペースの確保、設備導入などの研究開発(R&D)環境の構築も行っていく予定だ。