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- ベトナム序列1位ラム書記長が訪露
- プーチン大統領は「大切な友で同志」
- 国防・原子力など多くの協力文書締結
9日にロシアの首都モスクワにある赤の広場で開催された「対ナチス・ドイツ戦勝80周年記念パレード」への出席に合わせて同国を公式訪問したトー・ラム書記長は10日、クレムリン宮殿でウラジーミル・プーチン大統領と会談した。
プーチン大統領は会談で、記念式典への出席およびベトナム人民軍が赤の広場での軍事パレードに参加したことに感謝の意を表した。大統領は、両国関係が75年(1950年~2025年)にわたり試練を乗り越えてきたこと、戦時中のみならず現在の平和な時代においても、両国が常に共に歩んできたことを強調した。
一方のラム書記長は、ベトナムの独立・統一の闘争および国家建設において、旧ソ連およびロシアから受けた真摯な支援に改めて感謝の意を示した。また、プーチン大統領を「ベトナムの大切な友であり、親しい同志」と称して、大統領指導のもとでロシアが近年達成した発展に祝辞を述べた。
両首脳は、両国の指導者と国民が伝統的な友好関係を常に大切にし、国民の長期的利益のために関係を発展させていくことを確認。また、両首脳はハイレベル合意の実施成果を振り返り、政治、経済・貿易・投資、エネルギー、石油・ガス、原子力、国防・安全保障、文化、人的交流など、あらゆる分野において両国関係を促進してきた政府間委員会の活動を評価した。
さらにラム書記長は、経済・貿易・投資協力の強化、交通輸送分野での連携、電子商取引の促進、労働協力の拡大を提案。また、核・物理分野の研究におけるベトナム人研究者の参加促進、がんワクチンの研究・試験施設のベトナムでの早期設立、医薬品・ワクチンの技術移転と国内生産に向けた協力を呼びかけたほか、ベトナム国民に対するビザ免除(特に短期出張者向け)や電子ビザの発給拡大をロシア側に要請した。
両首脳は、エネルギーや石油分野における両国企業の協力拡大を支持し、一連の取り組みについて、1982年国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法に則って進めていくことで一致。科学技術、原子力エネルギー、バイオテクノロジー、半導体産業、デジタルインフラ、情報分野においては、実効性のある新たな協力フェーズの構築を目指すことで認識を共有した。
双方はこのほか、包括的・戦略的パートナーシップに関する新たな協力段階に向けた基本方針を示す共同声明を採択し、原則と今後の協力の方向性を明確にした。会談後には、両首脳の立ち合いのもと、外交、国防・安全保障、石油・ガス探査、平和的目的の原子力、科学技術、司法、医療、教育、人材育成、バイオ医療、文化、航空などの分野で多くの協力文書が締結された。また、ラム書記長は、プーチン大統領のベトナム再訪を招請し、大統領はこれを快く受け入れた。