9日午後3時ごろ、東南部ビンズオン省ライティエウ郡の金(きん)販売店「キムチャウ」で短銃強盗事件が発生した。ヘルメットをかぶりマスクとサングラスで顔を隠した30歳過ぎぐらいの男の2人組はバイクで店に乗り付けると、1人は短銃で、1人はナイフで警備員を脅して店のショーケースを開けさせた。
「強盗!」の叫び声を聞きつけて2階から駆け降りてきた店主のチャウさんは短銃を持った男ともみ合いになった。男は銃を発砲したが不発に終わったため、チャウさんを銃身で殴りつけけがを負わせた。しかし、女性店員2人がプラスチック製の椅子を投げつけて応戦、銃を持った男は少量の金(きん)をつかんで外に飛び出すと、通行人のバイクを奪って逃走した。
一方、店に残されたもう1人の男は駆け付けた周辺住民らによって警察に突き出された。この男はホーチミン市内でバイクタクシーの運転手をしているチャン・クアン・タイン(40歳)で、逃走した男に銃で脅されて無理やり強盗の片棒をかつがされたと話しているが、タイン容疑者のバイクのナンバープレートがあらかじめ黒く塗りつぶされていたことから、警察は2人が共犯だった可能性が高いと見ている。現在、警察は逃げた男の行方を追っている。