8月29日午後8時25分ごろ、ホーチミン市12区の国道1A号線沿いの民家から煙が立ち上っていると地元消防に通報があり、消防隊がかけつけたところ、火の手は上がっておらず家の中で黒焦げになった9人の遺体が発見された。9人の遺体は面積50平米の部屋のあちこちに倒れており、部屋はガソリンの臭いであふれていたという。
死亡していたのはグエン・バン・カオさん(83歳・男性)、グエン・ティ・キックさん(78歳・女性)夫妻、夫妻の5人の子ども、それに2人の孫とみられている。近所の住民の話によると、この家には4人が住んでいたが、普段から近所づきあいは少なかったという。事件当日は家族内の問題を話し合うため、カオさんの子どもや孫らが集まり家族会議を開いていたもようだ。
また、警察当局が現場から遺体を搬出しようとしたところ、遺族の親せきを名乗る人物数人が阻止しようとする事件も起きている。今のところ、集団心中か、何者かが殺害後に焼却しようとしたものなのか不明。現場の土地は国道に面しており不動産価値が高いため、土地を巡る争いを原因とする殺人事件ではないかとのうわさも流れている。