労働傷病兵社会省と国際労働機関(ILO)は2日、ベトナムの年金基金と財務状況に関するシンポジウムを共催した。この中で同省は、年金基金の財源を確保するため、定年年齢を現行より5歳引き上げることを提案した。2日付カフェエフが報じた。
ベトナムの社会保険加入者数は約1010万人で、全国労働力人口の2割程度に留まっている他、急速に進行する高齢化も年金の財源を確保していく上での大きな問題となっている。また、ILOもベトナムの年金基金が2020年から赤字に転落し、2029年には枯渇するとの見解を示している。
同省は年金基金の財源を確保するための対策として、定年年齢を男性の場合、現行の60歳から65歳に、女性の場合、55歳から60歳にそれぞれ引き上げると共に、年金受給額の計算方法を調製することを提案した。社会保険法の改正については、2011~2015年の国会で協議する事になっている。
・ 定年退職年齢引き上げ案、社会保険庁も提言―年金負担増で (2016/10/28)
・ 労働法改正案、定年退職年齢の引き上げを再度提案へ (2016/09/21)
・ 一部女性幹部・公務員の定年を引き上げ、7月15日施行 (2015/06/08)
・ 社会保険法改正草案、「新制度で年金額激減」と議員が指摘 (2014/10/27)
・ ベトナムの高齢化加速、2年間で高齢者が120万人増加 (2013/03/20)
・ 労働傷病兵社会省、専門家や管理職の定年引き上げを検討 (2013/02/06)
・ 定年年齢引き上げなければ年金財源がピンチに (2012/04/20)
・ 年金受給資格者の割合は受給人口20%程度 (2011/12/02)