ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

結合双生児ドクさん、分離手術から30年の時を経て「第2の父」と再会

2018/06/06 06:27 JST配信
(C) L.P, VnExpress
(C) L.P, VnExpress

ホーチミン市第2小児病院で5月31日、ベトナム戦争時に米軍が散布した枯葉剤の影響で結合双生児として生まれた「ベトちゃんドクちゃん」の弟、グエン・ドクさんと妻子が、分離手術から30年の時を経て「第2の父」と慕うチャン・ドン・アー医師との再会を果たした。この度の再会は同病院の創立40周年を記念して実現した。

 ベトちゃんドクちゃんは1981年2月25日に南中部高原地方コントゥム省サタイ郡で結合双生児として生まれ、2人の分離手術は1988年10月4日にホーチミン市ツーズー産婦人科病院で行われた。

 手術が行われた当時、アー医師はホーチミン市第2小児病院外科部長で外科チーム長として15時間に及ぶ分離手術に携わった。アー医師は、これまでに結合双生児が分離手術後に結婚し、子供をもうけた事例は世界でも他にないとし、ドクさん一家が幸せに暮らしていることが自身にとって何よりもの贈り物だと当時を振り返った。

 一方でドクさんは、病院での職員としての勤務を通じて多くの患者を目にしてきたため、医療従事者の苦労は身に染みて感じており、アー医師をはじめとする手術に携わった人々のおかげで自分が生きていることは素晴らしいことで、「お父さん」をとても尊敬していると語った。

 分離手術後、ドクさんの兄ベトさんは19歳で亡くなったが、ドクさんは順調に回復した。その後2006年に妻トゥエンさんと結婚、2009年には男女の双子が生まれた。双子はそれぞれ富士山と桜にちなみ、男の子が「グエン・フー・シー」、女の子が「グエン・アイン・ダオ」と名付けられ、現在は小学4年生になっている。

 ドクさんは2017年5月に尿路感染症と水腎症を発症し、同市ビンザン病院で緊急手術を受けたが、経過は良好でツーズー病院平和村にも職場復帰している。

 日越国交樹立45周年を迎える今年、ドクさんは訪日して2017年4月に客員教授に就任した広島国際大学(広島県東広島市)をはじめ、日本各地で平和や命の大切さについて講演する予定だ。

[Le Phuong, VnExpress, 31/5/2018, 14:28 (GMT+7), T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムのホラー映画「狗神の業」、日本で8月15日公開 (5:30)

 ベトナムのホラー映画として歴代最高の興行収入を収めた2023年12月公開の映画「狗神の業(いぬがみのかるま、原題:Quy Cau、英題:Crimson Snout)」が、8月15日(金)よりシネマート新宿ほか全国で公開される。 ...

100万VND未満の少額輸入品、8月1日からVAT自動徴収 (5:13)

 税関当局は8月1日から、少額輸入品に対する付加価値税(VAT)の自動徴収を開始する。対象となるのは、宅配便サービスを通じて輸入される100万VND(約5600円)未満の少額商品。  ベトナムには毎日、約400万~500...

ベトジェットエア、ダナン~クアラルンプール線を10月26日就航 (4:51)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は10月26日、南中部地方ダナン市とマレーシアのクアラルンプールを結ぶ直行便を就航する。  同路線は週

世界のベトナム人街を訪ねて【ベルリン編・後編】 (13日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

ベトナム航空、創立30年で3.5億人目の乗客を迎え入れ (4:10)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)はこのほど、北中部地方フエ市のフーバイ国際空港で、1995年の創立から30年間で3億5000万人目となる乗客を迎え入れた。  3億5

トーアミ、積算事業を100%出資会社に分離・移管 開所式を開催 (3:45)

 土木建築用資材の製造販売と土木建築工事を手掛ける株式会社トーアミ(大阪府四條畷市)はホーチミン市で11日、積算事業を担う100%出資会社「トーアミ・ベトナム(TOAMI VIETNAM)」の開所式を開催した。  ト...

ホーチミン:ベトナム最大の美容・化粧品展示会、7月24日から (2:36)

 ホーチミン市旧7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, phuong Tan My, TP. Ho Chi Minh)で、7月24日(木)から26日(土)まで、ベトナム最大の美容・化粧品展示会「ベト...

フォンニャ・ケバン国立公園、国内初の「国境を越える世界遺産」に (15日)

 フランスの首都パリで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第47回世界遺産委員会で13日、北中部地方クアンチ省(旧クアンビン省)の世界自然遺産「フォンニャ・ケバン国立公園」の境界線を変更し、ラオ...

北部のイエントゥー遺跡・景観群、世界遺産に登録 国内9件目 (15日)

 フランスの首都パリで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第47回世界遺産委員会で12日、ベトナムのイエントゥー遺跡・景観群が、世界文化遺産に登録された。  今回登録された「イエントゥー=ビ...

ベトナム初の工業団地、設立62年で全インフラサービス停止へ (15日)

 東南部地方ドンナイ省の第1ビエンホア工業団地を運営する工業団地開発総公社[SNZ](Sonadezi)は、8月1日より同工業団地の入居企業に対する電気・水道・排水処理などのインフラサービ

ビンファスト、年内にインドでショールーム32店舗を展開 (15日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)はこのほど、インド市場への進出を加速させるべく、同国の

ベトナム人行方不明者の遺骨DNA鑑定、新研究室が開所 米国援助 (15日)

 ベトナム科学技術研究所(VAST)傘下のDNA鑑定センターに、米国の援助により先進的な機器や技術を導入した新たな研究室が設置され、このほど開所式が行われた。  開所式には、マーク・ナッパー駐ベトナム米国...

ベトナムの「ロト6」で過去最高の当選額、賞金19.3億円 (15日)

 財政省傘下のベトナムコンピュータ宝くじ社(ベトロト=Vietlott)は、12日に行われた数字選択式宝くじ「パワー6/55(Power 6/55)」の抽選で特賞(Jackpot 1賞)の当選者が出たと発表した。  今回の当選番号は「...

ホーチミン市、ズン元首相の長男ギ氏を党機関委書記に任命 (15日)

 国家構造スリム化の一環として、7月1日に旧ビンズオン省と旧バリア・ブンタウ省の2省を吸収合併した新ホーチミン市の共産党機関委員会は9日に開いた会議で、新ホーチミン市共産党機関委員会(2020~2025年任期)...

ハイブリッドテクノロジーズ、ジンアースと業務提携 (15日)

 日本とベトナムのリソースを活用したハイブリッドなシステム開発を行う株式会社ハイブリッドテクノロジーズ(東京都中央区)と同社グループは、SES事業やITインフラ構築事業などを展開する株式会社ジンアース(東...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved