ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ソンドン洞窟、水中で新たな洞窟群を発見―タイの洞窟で少年救出したダイバーら

2019/04/11 16:02 JST配信
(C) vnexpress.net
(C) vnexpress.net 写真の拡大.

 北中部地方クアンビン省にある世界最大のソンドン洞窟が、現在確認されている以上に大きい可能性があることが分かった。同省人民委員会と英国洞窟研究協会(BCRA)、ソンドン洞窟の探検ツアーを運営するチュアメーダット社(オサリス=Oxalis)が、4月初旬に行った洞窟の潜水調査を報告する記者会見で明らかにした。

 ソンドン洞窟はこれまで地上部分の調査はされてきたが、水に浸かった部分については調査が行われていなかったことから、同省人民委員会がBCRAに依頼して今回の潜水調査が実現した。

 潜水チームはリック・スタントン氏、ジェイソン・マリンソン氏、クリス・ジュエル氏の英国人ダイバー3人からなり、英国人洞窟専門家のハワード・リンバート氏がサポートを行った。ダイバー3人は2018年に、タイの洞窟で起きた増水により18日間にわたり洞窟に閉じ込められた少年たちの救助活動にあたったことでも知られている。

 潜水チームは深さ60mで複数の洞窟が連なっているのを発見し、洞窟は深くなるほど大きくなっていることを発見した。深さ77m地点でボンベが酸素不足となり引き返したが、深さは100m以上に及ぶ可能性があるという。

 潜水調査にかかった費用は概算で5万3000USD(約590万円)で、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)が調査団の渡航費や調査に使用する設備機器の費用を支援した。

 報告会でマリンソン氏は、チームはこれまでに多くの洞窟を調査してきたがソンドン洞窟は未だかつてない規模で、今回の調査で洞窟の底までたどり着けなかったのが残念だとコメントした。次回の調査でチームは120mまで潜れるようボンベを使用する計画。

 同省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園の一部となるソンドン洞窟は、1990年にベトナム人ガイドのホー・カイン氏が発見した後、2009年からリンバート氏らの調査チームが本格的な調査を行ってきた。これまでの調査で全長約9km、幅200m、最大高は240mに及ぶとされていたが、実際にはこれを大きく上回る規模である可能性が出てきており、今後の調査結果に期待が集まる。

【関連記事】

クアンビン省:英国探検隊が5本の「水の洞窟」発見 (2023/03/29)
「世界の信じがたい洞窟10選」、ベトナムのソンドン洞窟が10位 (2023/01/07)
世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園で新たに12の洞窟を発見 (2020/04/13)
世界の美しい仮想ツアー10選、ベトナムのソンドン洞窟が選出 (2020/04/11)
地中に埋まった電柱内にすっぽり、5時間ぶりに少年を救出 (2020/03/25)
「クアンビン洞窟フェスティバル2019」、7月20日から開催 (2019/07/05)
世界最大ソンドン洞窟、別の洞窟との連結発見で容積160万m3増加 (2019/05/24)
ソンドン洞窟の遊覧飛行サービス開始へ、ダナン~ドンホイ線も定期運航 (2019/04/25)

[https://vnexpress.net/du-lich/chuyen-gia-phat-hien-them-he-thong-hang-ngam-bi-an-o-son-doong-3907006.html,https://www.afpbb.com/articles/-/3220192?cx_part=top_category&cx_position=1].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ダナン:地下工事中の新都市区に巨大な陥没穴、車2台落下 (6:34)

 南中部地方ダナン市アンハイ街区で建設中の新都市区案件「キャピタル・スクエア3(Capital Square 3)」に隣接するグエンコンチュー(Nguyen Cong Tru)通りで3日午後2時10分ごろ、大規模な陥没事故が発生した。 ...

コクヨ、地場ティエンロン文房具Gを子会社化へ (6:15)

 文房具やオフィス家具の製造・仕入れ・販売を手掛けるコクヨ株式会社(大阪府大阪市)は、地場大手文房具・事務用品メーカーのティエンロン文房具グループ[TLG](Thien Long Group)の

ハノイ:大気汚染対策を強化、ドローン導入など 休校も検討 (6:02)

 ハノイ市人民委員会は、大気汚染の深刻化を受け、市内の農業残渣の野焼きやごみ焼却などの取り締まりを強化することを目的として、ドローンによる監視措置と、粉じんを抑制するための噴霧装置を導入する方針を...

貧しい人々の「最期の眠り」を見届けて20年、無償で葬儀を行う男性 (11/30)

 ホーチミン市ニャーベー村には、貧しい人々や身寄りのない人々の最期を見送ることに人生のすべてを捧げてきた男性がいる。  地元の人々は、ニャーベー村74集落の長であるレ・バン・サンさんを、親しみを込...

11月のベトジョー記事10選:自然災害被害報告など (5:52)

 ベトナムでは自然災害が頻発しており、1~11月期の自然災害による死者・行方不明者は409人に上り、経済的な被害額は85兆VND(約5000億円)と推定されています。  また、11月には、観光不動産開発を手掛けるサ...

11月のベトジョー記事アクセス数ランキング (5:03)

 VIETJOベトナムニュースが11月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:有名女優を逮捕、社長務めた不動産会社で資産横領の疑い

第1回日越外務・防衛次官級協議、安全保障分野の協力具体化 (4:22)

 東京で4日、第1回日本・ベトナム外務・防衛次官級協議(次官級2+2)が開催された。この協議は、4月に行われた石破茂元内閣総理大臣とルオン・クオン国家主席による日越首脳会談において、両国間の戦略的意思疎通...

三菱自動車、ベトナムでミッドサイズSUV「デスティネーター」発売 (4:02)

 三菱自動車工業株式会社(東京都港区)は1日、ベトナムにおいて、新型ミッドサイズスポーツ用多目的車(SUV)「デスティネーター」の販売を開始した。  今後は、他のASEAN地域や南アジア、中南米、中東、アフリ...

ワイエムジー、フンイエン技術師範大学とエンジニア育成協定を締結 (3:06)

 オートローダーやロボットシステムなどの自動化装置の設計・製作・販売を手掛ける株式会社ワイエムジー(愛知県豊橋市)は11月19日、北部紅河デルタ地方フンイエン省のフンイエン技術師範大学との間で、ロボティ...

日豊建設、ベトナム現地法人をホーチミンに設立 (2:43)

 アスファルト舗装工事や各種舗装工事などを手掛ける日豊建設株式会社(大阪府豊中市)は、ベトナム現地法人「日豊ベトナム(Nippou Vietnam)」をホーチミン市に設立した。  同社は、現地での事業拡大を目指し...

ホーチミン:メトロ1号線、25年1~6月期は8.4億円の赤字 (4日)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社(HURC1)は、2025年1~6月期の監査済み財務諸表を公表した。報告によると、同期の税引後利益は▲1420億VND(...

ホーチミン:1日型デイサービスモデルの発展を奨励 (4日)

 ホーチミン市保健局はこのほど、日帰り利用の1日型デイサービスモデルの発展を奨励すると発表した。サービスの多様化を図って高齢者の心身の支援ニーズに応えるとともに、家族の負担を軽減することを目的として...

韓国系コンビニ「GS25」、400店舗達成 韓国製品に特化した戦略 (4日)

 コンビニエンスストア「GS25」を運営する韓国のGSリテール(GS Retail)はこのほど、ベトナムで展開する店舗数が400店舗に達したと発表した。  GSリテールは、2018年にホーチミン市に1号店を出店し、ベトナム...

中国人観光客、ベトナムでQRコード決済が利用可能に (4日)

 中国人観光客は2日から、ベトナム国内で越境QRコード決済「ベトQRグローバル(VietQRGlobal)」を通じて、日常的に利用しているモバイル決済アプリでQRコード決済ができるようになった。  小売店、飲食店、商...

動画配信「Clip TV」がサービス終了へ、約20年の事業に幕 (4日)

 動画配信サービス「Clip TV」が、12月31日をもってサービスを終了する。  これは、公式ウェブサイトとアプリで発表されたもので、スマートフォンやスマートテレビ向けのオーバー・ザ・トップ(OTT)サービス...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved