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新型コロナ、重症化していたベトナム航空パイロットが意識回復

2020/05/28 15:19 JST配信
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 ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者のうち最も重症化している国内91人目の感染者が27日に意識を取り戻した。横隔膜などの筋肉が麻痺した状態のままだが、咳反射もあり、自発的に手足の指を動かすことも可能だという。

 この患者はベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の英国人パイロット(男性・43歳)で、3月18日からホーチミン市の熱帯病病院に約2か月入院し、体外式膜型人工肺(ECMO)治療を受けた後、同市チョーライ病院に転送された。

 チョーライ病院の医師によると、この2日間、男性患者への筋弛緩薬の投与をやめて鎮静薬の投与量を減らした。これにより、患者は夜間に覚醒の兆候が表れ始め、医療スタッフと簡単な意志疎通できる意識レベルまで回復した。

 患者の容体は依然として重篤だが、意識を取り戻して以降は、血中酸素濃度や腎機能の数値が改善しており、27日に行った胸部X線診断でも肺の一部に回復がみられた。現在もECMO治療は続いているが、装置による血液流量は最も肺が弱っていた4月時点の毎分5.6リットルから5月22日時点では毎分4リットルまで下がった。

 男性患者は28日午後に肺の状態を確認するための3度目の胸部CTスキャンを受ける予定。翌29日には、保健省の担当委員、チョーライ病院の医療チーム、全国病院の専門家によるオンライン会合が開かれ、今後の治療方針について話し合うという。

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