ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ベトナム航空に国際競争力はあるか?

2005/11/21 07:13 JST配信

 ここ数年、ベトナム航空はかなりの経営努力を行ってきたが、いまだ国際競争力のある航空会社には程遠い。グイラオドン紙記者がベトナム航空の問題点について考える。

 第一の問題は価格だ。ベトナム航空の海外発ベトナム便の運賃は、他の航空会社より高いのが普通である。たとえば、12月のシドニー発ホーチミン便は、1,800オーストラリアドル以上(約156,860円, 8月運賃の2倍)、対してシンガポール航空やタイ航空、中華航空など他社便は150−200オーストラリアドル(約 13,071円-17,428円)安い。ベトナム航空は直行便で乗り換えの煩わしさがないとはいえ、このような価格では、シンガポールやバンコクで3時間待ったほうがまし、と考えるのが普通だろう。

 サービスの改善も必要だ。5年前に比べると、サービスの改善は著しく、どの外国の航空会社にも負けないサービスを提供するようになったが、それは機内だけのこと。地上係員、特に市中の支店となるとまるでお話にならない。地上係員の接客態度といったら、官僚的で威張りちらしており、しかたなく服務してやっているのだ、といった様子である。記者は一度、あまりに不愉快だったため、ベトナム航空の利用をあきらめ、シンガポール航空に航空券を買いにいってしまったほどだ。何しろシンガポール航空は、客を客として扱ってくれるのだ。

 各種手数料も問題だ。規定によれば、フライトキャンセルの手数料は1回50米ドル。50ドルという額について異論はないが、問題はキャンセル手続きの方法だ。南部でキャンセル手続きができるのは、ホーチミン市1区のベトナム航空支店だけなのである。ホーチミン市から500キロ離れた地域に住む乗客に対しても、50ドル払うためにホーチミン市に来いと言うのだろうか。

 第3の問題は、貧弱なウェブサイトだ。ベトナム航空はウェブサイトを開設しているが、これはどうも「作るだけは作ってみた」代物のようだ。顧客に必要な情報はただひとつも掲載されていない。更新もされないし、フライトスケジュールのページに至っては、リンクが切れているといった有様。国家の顔であるフラッグキャリアがこんなことで良いのだろうか。

 記者の挙げた上記の問題点は経営陣にとってどうでもいい問題かもしれない。しかし乗客にとっては決して小さい問題とは言えないだろう。ベトナム航空がこれらの問題を解決し、国際競争力をつけてもらうことを1乗客として期待してやまない。

[2005年11月19日: Nguoi Lao Dong 紙].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミン:コンダオ特区、国家電力網に接続 海底送電線が完成 (5日)

 ベトナム電力グループ(EVN)は4日、ホーチミン市コンダオ特区(コンダオ諸島)で110kV変電所の送電に成功し、国家電力網を通じた同特区への電力供給を開始した。  送電線は、南部メコンデルタ地方カントー市を...

訪中のクオン国家主席、プーチン大統領と会見 (5日)

 9月3日の対日戦勝記念日に中国の北京市で開催された中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典への参加に併せて同国を訪問したルオン・クオン国家主席は同日午後、ロシアのウラジーミル・プー...

皆既月食の「ブラッドムーン」、ベトナムで今週末観測可能 (5日)

 皆既月食による「ブラッドムーン(血色の月)」がアジアとヨーロッパ、アフリカの一部で9月7日(日)深夜から翌8日(月)未明にかけて観測できる。外電によると、皆既月食はベトナム時間の8日午前0時30分に始まり、午...

1945年9月に独立宣言をラジオで放送、ベトナムの声放送局の歴史 (8/31)

 ハノイ市のバックマイ送信所は、1945年9月に独立宣言を放送した場所であると同時に、「ベトナムの声放送局(VOV)」が誕生した場所であり、国家の80年間にわたるラジオ放送の旅の始まりの場所でもある。  独...

生花最大手ダラット・ハスファーム、豪同業を完全買収 (5日)

 ベトナムの生花業界最大手ダラット・ハスファーム(Dalat Hasfarm)は、オーストラリア証券取引所(ASX)に上場する同業のリンチグループ(Lynch Group)の全株式を取得することで合意した。取得価格は1株当たり2.245...

V-GREEN、電動バイク用バッテリー交換ロッカーをFC展開 (5日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)のEV充電インフラ整備を手掛けるV-GREENグローバル充電ス

大阪発の和食ブランド「世桜」、ホーチミンに出店 海外2店舗目 (5日)

 インバウンド特化型和食レストランの企画・運営、フランチャイズ展開を手掛ける株式会社世桜(大阪府大阪市)は8月、海外2店舗目となる「日本鰻世桜ホーチミン1号店」をホーチミン市にオープンした。  同社は...

訪中のクオン国家主席、習国家主席と会談 「中越運命共同体」推進 (5日)

 9月3日の対日戦勝記念日に中国の北京市で開催された中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典への参加に併せて同国を訪問したルオン・クオン国家主席は4日、習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 ...

ハノイ・メトロ、建国80周年に延べ180万人が利用 (5日)

 ハノイ市の都市鉄道(メトロ)2A号線(カットリン~ハドン間)および3.1号線(ニョン~カウザイ間)を運行するハノイ・メトロ(Hanoi Metro)によると、建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)に伴い利用需要が...

ハノイ:建国80周年記念の展覧会、来場者400万人 会期延長も (5日)

 建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)を祝う記念事業の一環として、ハノイ市の国家展示センターで開催中の「独立・自由・幸福の80年の歩み」をテーマにした展覧会は、8月28日から9月2日までの6日間で4...

政府、グローバル・ミニマム課税に関する政令を公布 (5日)

 政府はこのほど、2023年11月29日に国会が採択した国会決議第107号/2023/QH15に基づき、グローバル・ミニマム課税に関する詳細を定めた政令第236号/2025/ND-CPを公布した。  同政令は2025年10月15日に施行さ...

ハノイ:ビントゥイ橋下で火災、バイク500台全焼 (5日)

 ハノイ市ホンハー街区人民委員会はこのほど、8月30日にビントゥイ橋(cau Vinh Tuy)下の駐車場で発生した火災について、人的被害はなかったことを明らかにした。  初期報告によると、広さ約300m2が焼け、約5...

伊藤忠、地場製糖最大手TTCビエンホアと戦略的協業で覚書締結 (5日)

 伊藤忠商事株式会社(東京都港区)は4日、東京で第6回日越農業協力対話ハイレベル会合に合わせて開催された日越官民フォーラムにおいて、地場製糖最大手のタインタインコン・ビエンホア製

日本の国立長寿医療研究センター、ベトナム中央老人病院と覚書締結 (5日)

 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)はこのほど、ハノイ市の中央老人病院との間で、高齢化に伴う諸課題に対応するため、共同で研究や人材育成に取り組むことについて覚書を締結した。 ...

焼き鳥店「中目黒いぐち」、ホーチミンに初出店へ (5日)

 飲食店を中心としたサービス業を展開する企業への経営サポートと飲食店の運営を手掛けるG-FACTORY株式会社(東京都新宿区)は、自社が運営する焼き鳥店「中目黒いぐち」をホーチミン市に出店する。10月中旬のオー...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved