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Z30D刑務所に暮らす200人の外国人受刑者たち

2020/07/12 05:19 JST配信
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 また、貯金があれば物を購入したりすることも認められる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下で家族が送金できない場合などは、刑務所が代わりに支援する。面会に訪れる家族も、こうした環境を目にして安心し、受刑者に出所に向けて更生に集中するよう声をかける。

 ナイジェリア人のニコラス・スターズ受刑者(男)は、刑務所に入って5年になる。4か月に1回は領事館の担当者が、1~2年に1回は家族が面会に訪れる。「刑期はあと10年ありますが、早く出所できるように頑張ります」とニコラス受刑者はベトナム語で語った。

 Z30D刑務所にいる外国人受刑者は、社会復帰をして家族や社会の役に立つことができるよう、職業指導や職業訓練、文化教育を受けるほか、文化スポーツ活動に参加したり、ベトナム語を学んだりもする。

 生産作業は、受刑者の年齢や体質、状態などに応じてあてがわれるが、これによって労働の価値に対する理解を深め、自身と他人の労働の成果に敬意を表するようになることが期待できる。労働は受刑者の心を鍛えるだけでなく、心を整え、刑期を終えた後の人生への信念を育てることにもつながる。

 中国人のリー・チュン・イン受刑者(女)は、収監された当初はパニックだったと語る。しかし、スタッフの説明と助言のおかげで精神状態は徐々に安定していき、安心して更生に集中できるようになった。刑務所では女性用の身の回り品も十分に与えられる。

 「私は刑務所内の卓球大会で何度も優勝しています。ベトナム語はあまり話せませんが、看守の方々には本当に感謝していますし、家族のような愛情を感じています」とリー受刑者は感慨深げに話す。

 外国人受刑者にとってベトナム語を学ぶことは生活の共通言語を学ぶというだけでなく、刑務所の規定やルール、ベトナム政府と共産党の法律や政策をよりよく理解することでもある。また、ベトナムの民族と伝統文化を知り、親しむ機会ともなる。

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