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トランスジェンダーが集う「闇市」に潜入【後編】ネット売春の実態

2021/01/24 05:28 JST配信
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 通常、性転換手術を受けていないトランスジェンダーは、「ロトショー(Lo To Show、ビンゴゲームと歌や踊りを組み合わせたイベント)」の歌手としてステージに立つか、カフェの店員として働くか、もしくは路上で客引きをするか、選択肢は少ない。

 一方、ネット売春で稼いでいる人々は、豪華なマンションやホテルでの生活の様子をSNSに投稿し、グループでも「言い値」で自分を売り込むことができる。

 客を取るだけでも、贅沢な生活を送るのに十分な収入を得ることができる。美容やホルモン剤にお金をかけて身なりを整え、ブランド品を身に着け、豪華な住まいに身を置くことで自分の価値を高め、さらに多くのお金を稼ぐのだ。

 他に選択肢がないからと売春の世界に足を踏み入れ、実際に苦い経験をする人も少なくない。性感染症の恐怖もあれば、客にお金を払ってもらえなかったり、客から暴行を受けたりすることさえある。

 特に、トランスジェンダーの売春婦は、普通の売春婦よりも危険にさらされることが多い。あえてトランスジェンダーの売春婦を選ぶ客は、総じてある種の性癖を持っていることが多いからだ。

 先のアン・アンは、自身の経験をこう語る。「1度、薬をやっているヤバい人に会ったことがあります。友人たちの中にはお客さんと一緒に薬をやる子もいますが、私はそういうタイプではありません。その時、お客さんは薬をきめた後、ナイフを握って私の肩を何度も刺したんです。幸い大事には至りませんでしたが、それ以来、より慎重に、気を付けてお客さんを選ぶようになりました」。

 しかも、アン・アンのような人々は、自分が違法な仕事をしているということを認識しているため、暴行を受けたりしても警察に届け出ずになかったことにしてしまう。

 ホーチミン市弁護士団のブイ・クオック・トゥアン弁護士によると、法的な観点からすればSNSでトランスジェンダーのグループを立ち上げたり、個人ページに自分の写真を投稿したりすること自体は法律違反ではないが、こうした写真を売春に利用すれば違法になるという。

 トゥアン弁護士は、「この観点から、SNSのグループに写真を投稿し、売春の客を探しているトランスジェンダーの人々は違法に当たります。具体的な行為に応じて、本人またはSNSの管理人、運営グループ、立ち上げ人が法的処分を受ける可能性もあります」と指摘し、注意を呼び掛けた。

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