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「私たちは生まれつきろう者で、家もそこまで裕福ではありませんでした。昔から今に至るまで、ご近所さんや地元当局の心遣いと支えがあったからこそ、ここまで生きてこられました。毎日、ご近所さんが野菜やら塩漬けやらを分けてくれて…おかげで何とか食べていけます。祝日やテト(旧正月)には、米や食料を支給してもらっています。それから、私たちきょうだいは路地の入口に小さな移動式屋台を置いて、昼から夜まで飲み物を売っています。大した商売ではありませんが、生計を立てる一助になっています」とクックさんは語る。
「ご近所さん」のグエン・タイン・バックさん(女性・65歳)は、幼いころからこの地域で暮らしており、ロックさん一家の状況について誰よりもよく知っている。「昔、彼女たちの母親はかなり裕福でしたが、後に事業に失敗し、一家は苦境に陥ったんです。近所の人たちは彼女らを気の毒に思って、野菜や食べ物を分けてあげているんです。ときには地元当局や慈善家も支援をしています」とバックさん。
ロックさんの家の向かいに住んでいるグエン・タイン・スアンさん(女性・60歳)もまた、幼いころからロックさん一家のことを知っている。障がいのあるロックさんきょうだいのことを、近所の誰もが気にかけており、ロックさん一家は苦労してきたものの、近所付き合いはとても良好だという。