ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

ホーチミンの市場とともに生きる:ホアフン市場

2026/03/15 10:45 JST配信
(C) thanhnien
(C) thanhnien

 ホーチミン市が現代化の旋風に巻き込まれる中、ホアフン市場のような伝統的な民生市場は、「より効率的な運営」に向けた撤去や改修の提案にさらされている。

 「もし市場をなくすとしても、反対はしません。たとえ市場が存続したとしても、もう商売はうまくいきませんから。でも、国や地方自治体は、例えば早期退職のような形で、老後を心配せずに済むように資本の少ない商人を支援するべきだと思います」と、リエンさんは希望と不安の入り交じった声で打ち明ける。

 しかし、ここの商人の多くは、「市場が残る限り、記憶も残る」という儚い信念をまだ抱いている。「伝統的な市場は単なる売買の場ではなく、記憶であり、文化でもあります。それを失えば、サイゴンは魂の一部を失うことになります」とフオンさんは力強い声で言う。

市場の魂を守り、街の魂を守る

 毎朝、街がまだ目を覚まさないうちに、ホアフン市場は商品を並べるガタガタという音とともに目を覚ます。商人たちは、タコができた両手で、一つ一つの布のロール、乾物、衣類、家庭用品などを根気よく並べていく。

 「今は大して売れないけれど、見捨てるには忍びないですから」とアンさんは小声で言う。「ここに来れば馴染みの顔に会えるし、呼び込みの声も聞けます。家にいたら毎日同じことの繰り返しで、本当に退屈なんです」。

 夕方遅く、リエンさんの衣類の陳列棚に客の姿はない。彼女は数十年間ずっとそうしてきたように、ズボンや花柄の服を今も丁寧に畳み直している。

 「明日がどうなるか、私にはわかりません」とリエンさんは口ごもり、そしてこう続ける。「わかっているのは、元気なうちは市場に出るということだけ。ここなら、自分にはまだ価値があり、意味があると感じられるんです。家には壁と静寂しかありませんから」。

ホアフン市場

 ホアフン市場は、ホーチミン市ホアフン街区(旧10区)カックマンタンタム通りに位置する。

 ホアフン駅周辺の住宅地がますます人口過密になった1960年代初頭に市場は形成された。最初は住民のための小規模な売買の場にすぎなかったが、市場は徐々に屋根付きの建物として整備され、現在までに何度かの改修を経てきた。

 ホアフン市場では、生鮮食品から衣類、靴、家庭用品まで多種多様な商品を扱っている。市場は早朝から夜まで営業し、主に小売りを行っている。主な客層は旧10区やその周辺地域の住民となっている。

前へ   1   2   3   次へ
[Thanh Nien 06:30 26/10/2026, A].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミンの市場とともに生きる:ホアフン市場 (10:45)

 まばらな呼び込みの声が響いては消えていき、ホアフン市場は再び果てしない静寂に包まれる。しかしその静寂の中で、馴染みのリズムで鼓動を続ける「心」がある。それは記憶の鼓動であり、素朴で飾り気はないが...

ASEAN外相が会合、中東情勢への懸念と協力を確認 (14日)

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相らは13日、中東情勢に関する特別オンライン会合を開催した。ベトナムからはレ・ホアイ・チュン外相が出席し、紛争の激化が世界や地域の政治、安全保障、経済に深刻な影響を与え...

商工省と財政省、ガソリン価格据え置き 4回連続で基金拠出 (14日)

 商工省と財政省は13日夜、ガソリンおよび石油製品の国内販売価格を据え置くことを決定した。世界的なエネルギー価格の変動が続く中、4回連続となるガソリン・石油価格安定基金の大幅な拠出を実施し、市場の安定...

ダナン:午年モニュメント2体の展示期間を6か月延長 (14日)

 南中部地方ダナン市人民委員会は10日、2026年のテト(旧正月)で展示された印象的な2体の午年モニュメントについて、展示期間を6か月延長する内容の公文書を発行した。雨季・台風シーズン到来による安全面の観点...

ホーチミン:AIロボットバリスタのカフェが話題に (14日)

 ホーチミン市タインミータイ街区(旧ビンタイン区)ディエンビエンフー(Dien Bien Phu)通り632番地にあるカフェ 兼 フラワーショップ「ブルームズ・アンド・ブリューズ・バイ・エラム・サイゴン(Blooms and Brews...

決済アプリ「MoMo」、全国のPVオイル店舗でガソリン1L無料提供 (13日)

 地場決済アプリ大手「モモ(MoMo)」はこのほど、PVオイル[OIL](PV Oil)と協力し、全国のOILの店舗1141か所で、1L分(2万5220VN

ベトナムでクレーンゲームの人気拡大、初期投資と収益の実態 (13日)

 かつてはスーパーマーケットや遊園地に点在する程度だったクレーンゲーム機が、ベトナムで一般的なビジネスモデルとして広がりを見せている。若者やカップルを中心に「遊び」として人気を集める中、その初期費...

住友商事、タインホア省で北中部初の日系工業団地を着工 (13日)

 住友商事株式会社(東京都千代田区)は北中部地方タインホア省で11日、「第4タンロン工業団地(TLIP4)」の起工式を開催した。TLIP4は、北中部地方で日系企業が初めて開発する工業団地となる。  TLIP4の総事業...

ハイフォン市開発計画承認、50年に人口950万人規模へ (13日)

 チャン・ホン・ハー副首相は11日、2075年までを視野に入れた2050年までの北部紅河デルタ地方ハイフォン市開発計画を承認する首相決定第423号/QD-TTgに代行署名した。同市を近代的でスマートな国際競争力のある...

ホーチミン:米ワールドホテルズ運営の高級レジデンスが登場へ (13日)

 ホーチミン市で、米国の高級ホテル・リゾートブランドであるワールドホテルズ(WorldHotels)が運営するブランドレジデンス・タワー「ルッソ・サイゴン(Lusso Saigon)」がまもなく登場し、投資家の大きな注目を集...

アプリ「VNeID」が選挙ポータルに、スマホで投票所変更も (13日)

 3月15日に実施される第16期(2026~2031年任期)の国会議員および各レベル人民評議会議員を選出する総選挙に向けて、ベトナム各地でデジタル技術の導入が進んでいる。国家人口データベースや電子身分証明アプリ「...

国連総会、10月1日を「国際コーヒーの日」に制定 越も提案参加 (13日)

 国連総会はニューヨークの国連本部で10日、毎年10月1日を「国際コーヒーの日」に制定する決議を採択した。この決議は、コーヒー産業の経済的、社会的、文化的意義と、持続可能な開発における役割についての国際...

商工省、海外市場開拓向けデジタルプラットフォームの立ち上げ発表 (13日)

 商工省は12日、海外市場開拓を支援するデジタルプラットフォームの立ち上げを発表した。開設式典にはブイ・タイン・ソン副首相が出席し、同プラットフォームは国際貿易分野における管理能力の向上や企業の輸出...

ベトラベル航空、ハノイ~バンコク線再開 1日1往復を運航 (13日)

 ベトラベル・エアラインズ(Vietravel Airlines)は11日、ハノイ市とタイのバンコクを結ぶ路線の航空券販売を再開したと発表した。  同路線は4月24日から1日1往復で運航を再開する予定だ。これは、同社が事業...

「生きる本」に学ぶ「ヒューマンライブラリー」がハノイに誕生 (13日)

 書籍出版を手掛けるタイハーブックス(Thai Ha Books)はこのほど、ハノイ市で「ヒューマンライブラリー(Human Library)」をオープンした。印刷された本や、電子書籍を所蔵する従来の図書館とは異なり、人間を「...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved