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- 長期的な低迷期を経て回復の兆し
- 全国で27.6万件超の不動産取引が成立
- 社会住宅の供給も加速
ベトナムの不動産市場は、長期的な低迷期を経て、回復の兆しを見せている。建設省の報告によると、2025年1~6月期には、全国で27万6000件を超える不動産取引が成立した。取引は主に分譲地に集中している。
4~6月のハノイ市の分譲地市場では、一部で減速傾向が見られたものの、特定の案件では価格が上昇している。例えば、「サンシャイン・ヘリテージ・リゾート(Sunshine Heritage Resort)」案件では、分譲地価格が前期比+4.1%上昇し、1m2あたり2510万VND(約14万円)となった。
ホーチミン市では、価格上昇率が高いプロジェクトとして、「フーミー・チョロン(Phu My Cho Lon)」案件が同+5.3%上昇し、1m2あたり1億1890万VND(約66万円)となった。また、「チョロン・チュオンモイ(Cho Long Truong Moi)」案件が同+4.4%上昇の1m2あたり5260万VND(約29万4000円)となっている。
マンション市場でも、ハノイ市とホーチミン市の主要プロジェクトで価格の上昇傾向が続いている。1m2あたりの価格が上昇した主な案件は以下の通り。
<ハノイ市>
◇ダイヤモンド・パーク・プラザ(Diamond Park Plaza):+6.1%上昇の1億4160万VND(約79万円)
◇サンシャイン・ゴールデン・リバー(Sunshine Golden River):+4.9%上昇の9860万VND(約55万円)
<ホーチミン市>
◇ゲートウェイ・タオディエン(Gateway Thao Dien):+6.9%上昇の1億2370万VND(約69万円)
◇フンブオンプラザ(Hung Vuong Plaza):+7.1%上昇の6450万VND(約36万円)
このほか、社会住宅(低所得者向け住宅)の供給も加速している。6月末時点で全国の完成戸数は3万5631戸に達し、前月末から+1万2983戸増加した。また、27件の新規プロジェクトが着工され、総戸数は2万4232戸に上る。
2021年から2025年6月末までに、全国で692件・計63万3559戸の社会住宅プロジェクトが展開されている。このうち、142件(9万3793戸)が完成済み、140件(12万6385戸)が建設中となり、410件(41万3381戸)が投資の承認を受けた。
これまでに着工・完成した社会住宅の戸数は22万0178戸で、政府が掲げる「社会住宅100万戸開発計画」の目標に対して、現時点で約51%の進捗となっている。