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世界12か国で人材紹介事業を展開する株式会社ジェイエイシーリクルートメント(東京都千代田区)は、2022年10~12月におけるベトナムのホワイトカラー人材紹介市場の動向を発表した。
ベトナムの求人数は前年同期比+54%増、前期比▲33%減で、リバウンド需要に向けた採用はやや落ち着き、テト(旧正月)明けの採用へ向けた準備期間となった。日本(日本企業の海外事業関連求人)は前年同期比+27%増、前期比では変わらなかった。
ベトナム法人社長の渥美賢吾氏は、ベトナムにおける企業の採用動向について、コロナ禍からのリバウンド需要のため、1~6月期から積極的な採用活動を行ってきた企業の中に年間の採用計画を終える企業が出始めるなど、マーケットは落ち着いてきた印象だと指摘する。ベトナムにおける人材マーケットのトレンドを認識している企業は、一般的に求職者の動きが落ち着く10~12月の採用を控え、テト明けの採用に向けて予算準備を進めた。
採用時の競合企業が日系だけでなく外資系やローカル系など多岐にわたるため、どのように自社の特色をアピールし、他社と差別化できるかが採用の成否に影響を与えている。また日系企業でも、ベトナム国内の外資系マーケットを開拓するため、あえてベトナム人でも日本人でもない外国籍人材を雇用しようとするケースも目立ってきている。また、業界別では、IT業界が引き続き採用に積極的だという。
求職者の動向については、例年通り10~12月に入って動きが鈍化し、求職者の多くが2022年内は情報収集を主に行い、テト後の転職活動を目指す傾向が見られた。日本からベトナムへの海外転職希望者数については勢いが戻らない状況で、中長期的な海外転職の実現に向けて情報収集を行っている人が多いという。ただし、日本で定年退職を控えたシニア層(50代後半以降)については、セカンドライフにおける活躍機会を求め、処遇にこだわらず求職活動を行う人が増加傾向にある。