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米海軍が25日に南シナ海で「航行の自由作戦」を行った。米海軍が南シナ海に軍艦を派遣するのは今年に入ってこれが初めて。
25日、米海軍のモンゴメリー級防護巡洋艦「モンゴメリー(USS Montgomery、C-9)」がチュオンサ諸島(英名:スプラトリー諸島、中国名:南沙諸島)のチュータップ岩礁(英名:ファイアリー・クロス礁、中国名:永暑礁)とガックマー岩礁(英名:ジョンソン・サウス礁、中国名:赤瓜礁)の付近を航行した。チュータップ岩礁とガックマー岩礁では、中国が人工島を建造している。
米海軍は今回の航行の自由作戦の目的について、「国際法の規定に従い、チュオンサ諸島の航行の自由の権利を主張するため」とコメントしている。一方、中国側は、米海軍の軍艦を監視し同海域の航行に抗議するため、空軍と海軍を配備したことを明らかにした。
中国は、地図上に「九段線」と呼ばれる破線を引き、南シナ海ほぼ全域の領有権を主張するとともに、軍事拠点化、実効支配している。九段線は、U字線または牛舌線とも呼ばれ、ベトナムの領海を含めた南シナ海全域を囲んでいる。
ベトナムと中国の間では、チュオンサ諸島およびホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)を含む南シナ海の領有権をめぐって対立が続いており、中国によるベトナム漁船の攻撃なども相次いでいる。
ドナルド・トランプ米大統領の就任以来、米海軍は南シナ海での航行の自由作戦を強化しており、直近では2019年8月と9月、11月に南シナ海に軍艦を派遣している。
ベトナム側は、チュオンサ諸島とホアンサ諸島の領有権はベトナムにあると主張した上で、海上における航行の自由の権利を尊重し、南シナ海地域の安全保障と平和に貢献する活動を歓迎するとして、米国の航行の自由作戦に賛意を示している。