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ファム・ミン・チン首相は16日午後、オーストリアのセバスティアン・クルツ首相と電話会話し、ワクチン外交を推進した。
チン首相は電話会談で、ベトナムは常にオーストリアとの伝統的な友好関係を重視しており、様々な分野で両国間の協力関係を深めたい意向を示した。一方のクルツ首相は、オーストリアにとってベトナムは東南アジアにおける信頼できる重要なパートナーだとし、両国には協力の余地が多く残されているとの見解を示した。
チン首相は、デルタ株が猛威を振るっているベトナムの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第4波の流行状況について情報を共有した上で、オーストリア側に対し、同国の余剰ワクチンをベトナムに譲渡し、ワクチンと治療薬の製造で協力するほか、新型コロナウイルスワクチンの共同調達に関する国際的な枠組みである「コバックス・ファシリティ(COVAX Facility)」を通じたベトナムのワクチン調達を支援するよう要請した。
経済・貿易・投資について両首相は、新型コロナウイルス感染症の影響が続いているにもかかわらず両国間協力が深まっていると評価し、ベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)を効率的に活用して協力を促進していくことで一致した。
チン首相はオーストリア側に対し、ベトナムEU投資保護協定(EVIPA)の早期批准を働きかけた。また、違法・無報告・無規制漁業(IUU漁業)規制に違反しているとして欧州連合がベトナムに出しているイエローカードについて、イエローカード措置の解除に向けた支援を要請した。これに対し、クルツ首相は、ベトナムとEUとの関係強化、イエローカード措置の解除支援を約束した。
南シナ海問題について両首相は、海上の平和維持・自由航行について共通の認識を示し、国連海洋法条約(UNCLOS)をはじめとする国際法に従い平和的な方法で問題を解決することの重要性を主張した。
チン首相はクルツ首相に対し両国の外交関係樹立50周年を迎える2022年にベトナムを訪問するよう招待し、クルツ首相はこれを受け入れた。