農業農村開発省林業局のビン局長は、現在全国で800~900万ヘクタールが砂漠化の危機に直面していると明らかにした。ビン局長は「砂漠というとアフリカや中東を連想しがちだが、実際には適切な植林を行わずに空地を放置するだけで砂漠になってしまう。」と警告している。ベトナムでは塩害や干ばつが砂漠化の主な原因だが、特に中部沿岸部、西北部、西部高原、ロンスエン低湿地の四地方での被害が深刻である。
ビン局長によると砂漠に植林をすることも可能だがばく大な費用がかかるため砂漠化を未然に防ぐことが重要だという。エビ養殖のための森林伐採や焼畑農法を見直すべきとの専門家の意見もある。このような状況を受けて政府はこのほど砂漠化防止国家活動プログラムの実施を決定、2010年までは上述の四地方における防止策の徹底を目標とし、2020年までには砂漠化につながる人為的要因を取り除き、同時に自然的要因についても制限していくことを目指す。